メルセデス・ベンツ日本はこのほど、新型「Vクラス」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて注文受付を開始した。発売は2016年1月を予定している。

メルセデス・ベンツ「Vクラス」

欧州のミニバンとして初めて日本に導入された実績を持つ「Vクラス」の新モデルは、これまでのコンセプトを継承しながらも、走行性能と快適性に加え、安全性や質感などあらゆる面で進化を果たした。

すべてのモデルに、世界で最も厳しいとされる日本の「ポスト新長期規制」に適合するため、日本専用に開発された2.2リットル直列4気筒BlueTECエンジン(クリーンディーゼル)を搭載。DPF(粒子状物質除去フィルター)でPM(粒子状物質)を除去した排出ガスに尿素水溶液「AdBlue(アドブルー)」を噴射し、熱反応によってアンモニアを生成させた後にSCR触媒コンバーターで化学反応(還元作用)を発生させ、有害なNOx(窒素酸化物)を大幅に削減する。

パワートレインのレイアウトは、メルセデス伝統のFRを採用。エンジンと前輪の位置を自由に決められるため、クラッシャブルゾーンや前輪の切れ角を十分に確保できる。乗員人数や積載量にかかわらず駆動力が路面に伝わるため、走行安定性にも優れ、長いプロペラシャフトが加減速のショックや騒音・振動を低減することで、上質な乗り心地となっている。

足回りには、定評のある「AGILITY CONTROLサスペンション」を採用した。ローダウンするとともにスタビライザーを採用することでロールが減少し、高い走行安定性を実現。走行状況に応じて減衰力を調整するセレクティブダンピングシステムも採用している。

充実した安全装備も特徴のひとつ。長時間走行時のドライバーの疲労や眠気を検知して警告する「アテンションアシスト」、走行中の横風に対して車両片側のブレーキ制御を行う「クロスウインドアシスト」を全車に標準装備している。追突のリスクを低減する「CPA(衝突警告システム)」、最適な車間距離を自動で維持するとともに先行車が停止した場合は減速して停止する「ディストロニック・プラス」などを含む安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」もオプション設定した。

価格は、「V 220 d トレンド」が535万円、「V 220 d」が620万円、「V 220 d アバンギャルド ロング」が695万円、「V 220 d アバンギャルド エクストラロング」が730万円(価格はすべて税込)。