小田急電鉄は2012年から設置を進めていた新型自動列車停止装置「D-ATS-P」について、小田急全線への設置を終えたと発表した。9月12日初電から全線で運用を開始した。

小田急小田原線新宿~新百合ヶ丘間で9月から「D-ATS-P」が使用開始された

「D-ATS-P」は、信号機からの信号現示情報と次の信号機までの距離情報をレールと地上に設置した装置から列車に発信し、連続的なやりとりを行うことで細かい速度制御を行い、規定速度まで列車を減速または停止させるシステム。急曲線、分岐、終端駅、区間最高速度などの線路条件に応じた速度制御が可能で、踏切内やホームでのトラブルが発生した際に、接近する列車のブレーキを自動的に作動させるなどの安全機能も備えているという。

この装置はすでに江ノ島線・多摩線全線と小田原線新百合ヶ丘~小田原間にて導入済み。今回、小田原線新宿~新百合ヶ丘間20.9kmで使用開始したことにより、小田急線全線への導入が完了した。