公開中の映画『日本のいちばん長い日』の大ヒット御礼舞台あいさつが13日、東京・新宿ピカデリーで行われ、役所広司、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が出席した。

左から原田眞人監督、本木雅弘、役所広司、松坂桃李

8月8日に公開初日から5日間で観客動員が25万人を超えるなど大ヒットを記録している本作。主演の役所広司は観客に大ヒットの感謝を述べながら「水野晴郎さんに似ていると言われてショックでした」と笑わせつつ、「戦争について語るのはデリケートですが、この映画のバックグラウンドに戦争で苦しんでいた方がたくさんいたということを改めて感じることができました。そういったことを感じていただければ、この映画がより豊かな映画になると思います」と感想を。

また、愛息子が本作を見たという昭和天皇役の本木雅弘は「想像していた以上に全体を理解していて、感情を追って見ていたようです。なぜもっと早く終戦にこぎつけなかったのかと彼なりに非常にジレンマを感じていたようでした」と父親の一面を見せながら「私が言うのもおこがましいですが、皇室関係の方にご覧いただいてお叱りを受けたいですね。是非、皇居での試写会をしていただければと思っています」と切望した。

終戦記念日が近いということで、この日のイベントでは登壇者の平和に対する思いを表した一字を発表。"知"と書き記した役所は「戦争だけでなく、色んな国や自分の国の歴史を知り、世界の色んな人を知ることが平和につながると思いました」と語れば、本木は「今回昭和天皇を演じさせていただく上で、国の思いや平和を心から願いながら体現しました。"願い"という字より"祈る"という行為がより慎ましくて厳かな感じがして、響きがとても日本のみならず世界に通じると思い、平和を祈るというイメージを忘れずに"祈"にしました」と平和に大切さをしみじみと述べていた。