三菱航空機は現地時間の8月3日、米国ワシントン州シアトル市に子会社である米国三菱航空機の技術部門としてシアトル・エンジニアリング・センター(SEC)を開設し、本格的に業務を開始したことを発表した。同社は世界的な航空機産業の一大集積地であるシアトルに開発拠点を設けることで、航空機開発におけるエキスパートの知見を最大限に活用し、MRJの開発を加速するという。

MRJの初号機

SECでは豊富な経験と実績を持つAeroTEC社との協働のもと、適合性証明活動の加速と、2016年第2四半期から実施予定の同ワシントン州モーゼスレイク市に所在するグラント・カウンティ国際空港を拠点とした飛行試験の支援に、迅速に対応していく。また、同センターは、地元を中心に約100人のエンジニアを採用し、日本から派遣する約50人のエンジニアと合わせ、約150人のメンバーで運営していく。

今回のセンター開設についてワシントン州のジェイ・インスリー知事は、「部品供給を行うパートナー企業をはじめ、飛行試験開始後にモーゼスレイクにおいて支援を手がけるチーム、さらにはシアトルの新オフィスにおいて勤務する数多くのエンジニアと、MRJがワシントン州にもたらす経済効果は極めて大きなものになるでしょう。ワシントン州が今後もMRJを支援できることを光栄に感じるとともに、三菱航空機とワシントン州の関係が一段と深まることを期待しています」とコメントしている。

(c)2015 MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES, LTD. All Rights Reserved.