お肌の大敵、紫外線……手遅れになる前に、何よりも大事なのは対策です。専用の対策製品を活用する方法もありますが、ここで紹介する "定番" とも言える対策と組み合わせることで効果を最大化することができます。まずはしっかりと日焼け・紫外線対策の基本をおさえておきましょう!

基本1: 日傘・帽子・ストール・スカーフ

紫外線は、上から浴びるだけでなく、地面に反射する照り返しがあります。

上から浴びる紫外線に対しては、日傘や帽子が効果的です。ただこれらの道具では地面からの照り返しへの対応は困難なため、夏用ストールやスカーフなどを首周辺に身に付けるといいでしょう。これによって日焼け止め化粧品との相乗効果が得られます。また、腕から手に掛けては、UVに対応した長手袋を着用しましょう。

まずは基本が大事

基本2: サングラス

サングラスも必須です。目から浸入した紫外線がシミの生産工場であるメラノサイトに伝達され、メラニンの生産にスイッチが入ります。ポイントは、「紫外線透過率」や「紫外線カット率」が表示されているものを選ぶことです。

紫外線透過率はレンズが紫外線を透過する数値を表すため、数字が小さいものほど高性能です。「紫外線透過率1.0%以下」と表示されているものが良いです。紫外線カット率は、レンズが紫外線を遮断する数値を表すため、数字が大きいものほど高性能です。「紫外線カット率99%以上」と表示されているものがよいでしょう。

また、レンズの色が黒いものほど紫外線を遮断するイメージがありますが、色は関係ありません。紫外線対策用のサングラスを選ぶ際には、見た目のデザインや色調は意識せず、機能性を重視することが大切です。

サングラスはデザインよりも機能性を重視すること

基本3: マスク

近年はUVカット対応の通気性に優れたマスクも登場しています。中には、頬の辺りまで覆うものもありますので、長時間外にいる場合はぜひ取り入れたいですね。

基本4: SPF、PA最大値の製品を "正しく" 使う

店頭には多くの日焼け止め化粧品が並んでおり、これらの製品を使うのも日焼け対策の基本です。でも正しく使わないとその効果は半減……場合によってはもっと少なくなってしまいます。真夏の海や山などに出かける場合や1日中外に居る場合は、SPF・PAが最大値のものを1本使い切るくらいの勢いで、2時間おきにたっぷりと塗り直すことが必要です。

ただし、紫外線カット剤による肌への負担を考慮すると、必ずしもSPF・PAの数値の高いものがベストとは言えません。肌の弱い人は敏感に傾くこともありますし、健康肌の人でも継続して使用することで、肌荒れや乾燥などのトラブルを招くリスクが高くなります。対策の基本ではありますが、以下の「基本5」との使い分けによる対策をオススメします。

基本5: 日常用途ならパウダーファンデーションを使う

一方、日常生活 (買い物や通勤程度の外出) では、日焼け止め専用化粧品ではなくパウダーファンデーションタイプがベターでしょう。普段はメイクをしている女性がほとんどのため、なかなか日焼け止めを塗り直すというのは大変です。そのため、SPF20、PA++程度のパウダーファンデーションを4時間置きくらいに重ね塗りする方が紫外線防御や肌への負担、塗り直しのしやすさのバランスが最適になります。

またパウダーファンデーションは、日焼け止め専用の乳液やクリームに比べて添加物 (防腐剤や界面活性剤など) が少ない上に、落とす (クレンジング) のも簡単なため、肌に優しいと言えます。

ただしファンデーションでもSPFやPAの数値の高いものは、肌への刺激が大きくなることもあるため注意が必要です。

日常用途ならパウダーファンデーションによる日焼け対策でもOK

紫外線対策を怠っていては、どんなに良い美白化粧品を使っていても「焼け石に水」ということを肝に銘じてください。

執筆:松原好克
スキンケアカウンセラー、美容液研究家。高校卒業後、会社員として働く傍ら、約10年にわたり独学でスキンケアや化粧品の専門知識を深める。2008年から5年間で2,000人以上のカウンセリングを手掛けた経験を元に、現在では、年間約1,000人にも及ぶスキンケアの相談に応じる。また、美容関連の情報サイト・ポータルサイト・コラムサイトからの記事執筆、美容液を始めとする化粧品の評価やレビューも多数手掛ける。

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