VAIOは25日、13.3型モバイルPC「VAIO Pro 13」の後継機として、D-Sub端子やLANポートを備えた「VAIO Pro 13 | mk2」を発表した。店頭販売の個人向け標準仕様モデルと、ソニーストアで販売するカスタマイズモデル(VAIO OWNER MADE)を用意する。

VAIO Pro 13 | mk2

個人向け店頭モデルは第5世代Core i5搭載のブラックモデル、第5世代Core i3搭載のシルバーモデルの2モデルを揃え、価格はいずれもオープン。発売日と店頭予想価格は、ブラックモデルが6月11日で税別144,800円前後から、シルバーモデルが7月2日で税別109,800円前後から。

ハイエンドの「VAIO Z」シリーズとは異なり、15.5型ノートPC「VAIO Fit 15E | mk2」などと並ぶスタンダードに位置する新製品。コストと性能のバランスをとりながら、「VAIO Z」シリーズのような、道具としてのVAIOらしさを意識したとする。

「VAIO Pro 13 | mk2」ブラックモデル

「VAIO Pro 13 | mk2」シルバーモデル

「VAIO Pro 13 | mk2」の特徴

特にビジネス用途を意識した「VAIO Pro 13 | mk2」では、プロセッサにBroadwellこと第5世代Core iを新採用したほか、前モデル「VAIO Pro 13」ユーザーから要望のあったD-Sub端子やLANポートを新たに搭載。また、USBポートは前モデルの2基から、3基へ純増した。ほか、ワイヤレスLANのアンテナ位置を天板上部へ移動し、Wi-Fiの受信感度を向上させた。

キーボードは、13.3型のフラッグシップ機「VAIO Z」と同じ静音キーボードを採用。タッチパッド部はクリックボタンを独立させたほか、配置をホームポジションからみたパームレスト中央へ変更した。

ブラックモデルのインタフェース

シルバーモデルのインタフェース

液晶は広視野角のIPSで、解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。こちらにも「VAIO Z」と同様、低消費電力ながら明るい表示が可能な集光バックライトを採用し、VAIO史上最高輝度を実現したという。

一方、本体サイズはW322×D216.5×H13.2~17.9mm、重量は約1.03㎏となり、前モデルの「VAIO Pro 13」の最軽量構成から重量で90g増、本体厚で2mm増にとどめている。

ブラックモデルとシルバーモデルのキーボード部

本体サイズはW322×D216.5×H13.2~17.9mmで、最薄部は13.2mm(左:ブラックモデル、右:ホワイトモデル)

耐久性・剛性強化への取り組み

ビジネス用途を意識し、耐久性や剛性を改良した。満員電車での加圧や振動を想定した150㎏加圧振動試験や、不意の落下を想定した90㎝6面落下、置いた際にPCの角への衝撃をテストする5㎝高からの5000回落下試験、閉じた状態でペンを挟み込む試験などの耐久テストを実施している。

加圧振動試験

液晶加圧試験

ペン挟み試験。実際に液晶にペンを挟み込んでしまった状態をキープし、耐久性を検証している

本体にも耐久性を高める工夫を施した。ヒンジ部には衝撃に強い六角形デザインを採用したほか、天板はマグネシウムの塊をくり抜いて成型したマグネシウム一体成型により、LCD基板やタッチ基板、ワイヤレスLANアンテナケーブルなどが配置されているヒンジ面の強度を向上させた。

キーボード面には、強度の弱い部分に補強リブを追加し、剛性をアップさせながら打鍵感やタッチパッドの操作性も高めた。底面ではビスの配置を変更し、剛性をアップさせたほか、きょう体内部へアクセスしやすいようメンテナンス性を高めている。

主なスペック

個人向け標準仕様モデルの共通仕様は、メモリが4GB(増設不可)、ストレージが128GB SATA3 SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 5500(CPU内蔵)、光学ドライブが非搭載、ディスプレイが13.3型ワイド液晶(1,920×1,080ドット、IPS)、OSがWindows 8.1 Update 64bitなど。

CPUはブラックモデル「VJP1329GCJ1B」ではIntel Core i5-5200U(2.20GHz)、シルバーモデル「VJP1329SCH1S」ではIntel Core i3-5005U(2GHz)を採用している。

主なインタフェースは共通で、Gigabit Ethernet対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0×3(1基は給電機能付き)、HDMI×1、D-Sub×1、ヘッドホン出力、SD/SDHC/SDXCカードスロット、92万画素Webカメラなど。

バッテリ駆動時間は約9.4~10.4時間(JEITA 2.0)。本体サイズはW322×D216.5×H13.2~17.9mm、重量は約1.03Kg。

VAIO OWNER MADEモデル

VAIO OWNER MADEモデル「VJP1321」シリーズでは、Windows 7 ProfessionalやWindows 8.1 Pro Updateの選択や、Core i7-5500U/Core i3-5005Uの選択、512GB SATA SSD、セキュリティチップの搭載といったカスタマイズが可能。

受注開始日はブラックが6月3日、シルバーが6月24日で、出荷開始は店頭モデルと同じくブラックが6月11日、シルバーが7月2日。想定価格は税別109,800円から。