女優の藤原令子が主演する映画『シネマの天使』(11月7日公開)のポスタービジュアルが、このほど公開された。

『シネマの天使』のポスタービジュアル

本作は、昨年8月に、122年の歴史に幕を閉じた広島県福山市の映画館「シネフク大黒座」で撮影された、映画館の閉館をめぐって織りなされるノスタルジックで心温まる物語。『ラジオの恋』(2012年)などで知られる時川英之監督が、「シネフク大黒座」の運営担当者から「大黒座の雄姿を映像に残したい」と相談を受け、オリジナルの脚本を執筆して制作した。

公開されたポスターでは、映画ポスターをバックに、年代物とおぼしき椅子が置かれ、そこにだけスポットライトが当たっている。椅子にはミッキー・カーチス演じる謎の老人のものと推測されるハットがかかっているが、それは果たして何を意味するのか。「映画館が街から消えるとき 思い出が あふれ出る」のコピーに象徴されるように、映画館がこれまで積み上げてきた歴史を振り返るとともに、閉館の名残惜しさと寂しさを表現したポスターに仕上がっている。

さらに、ポスターの公開と合わせて追加キャストも発表。ベテラン映写技師役を俳優の阿藤快。そして、登場人物の夢の中に出てくる不思議な人物を、広島県出身の及川奈央が妖美に演じている。

老舗映画館・大黒座が閉館することになった。新入社員の明日香(藤原)は、ある夜、館内で謎の老人に出会うが、彼は奇妙な言葉を残し、こつぜんと消えてしまう。劇場の壁という壁が、町の人の思い出をつづるメッセージで埋め尽くされていく中、ついに閉館の日を迎える。スクリーンに最後の映画が映しだされ、観客たちがそれぞれの思い出に浸っていた時、明日香の前に再び謎の老人が現れ…。

1903年頃の大黒座

(C)2015 シネマの天使製作委員会