気象庁は5月6日06:00、箱根山(神奈川県箱根町)の噴火警戒レベルを1(平常)から火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性のあるレベル2に引上げた。

箱根山 噴火警戒レベルと規制範囲(気象庁5月6日06:00発表)

箱根山では4月26日から大涌谷付近を震源とする火山性地震が増加しており、5月5日には箱根湯本で震度1を観測する地震が3回発生した。傾斜計では、地震活動に関連するとみられるわずかな変動が観測されている。

気象庁が実施した現地調査では、大涌谷温泉施設で蒸気が勢いよく噴出しているのを確認しており、これらのことから、箱根山では火山活動が更に高まっていると考えられ、今後、大涌谷周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性があるとしている。

気象庁は現在、箱根町では火口周辺で入山規制などの警戒を促している。防災上の警戒事項等大涌谷周辺では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒し、風下側では火山灰や小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるという。5月6日、箱根ロープウェイは全線運休となっている。

なお噴火警戒レベルは、レベル5(避難、危険な居住地域からの避難等が必要)、レベ4(避難準備、警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要)、レベル3(入山規制、登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等)、レベル2(火口周辺規制、火口周辺への立入規制等)、レベル1(平常、状況に応じて火口内への立入規制等)となっている。