東京電力は28日、2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の連結業績を発表した。それによると、純利益は前期比2.9%増の4,515億円となり、2期連続の黒字となった。

2015年3月期の連結業績(2014年4月1日~2015年3月31日)(出典:東京電力Webサイト)

電気料収入は同1.5%増の6兆78億円と、初めて6兆円を突破。これに地帯間販売電力料や他社販売電力料などを加えた売上高は同2.6%増の6兆8,024億円、経常収益は同2.3%増の6兆8,514億円となった。営業利益は同65.4%増の3,165億円、経常利益は同105.1%増の2,080億と2倍以上に増加した。

支出面を見ると、経常費用は同0.8%増の6兆6,434億円。円安の影響などにより燃料費が高騰したものの、コスト削減により増加幅を縮小した。

販売電力量は同3.6%減の2,571億キロワット時。夏期の気温が前年を下回り冷房需要が減少したことなどが影響した。

また、原子力損害賠償・廃炉等支援機構からの資金交付金など8,877億円を特別利益として計上した一方、原子力損害賠償費など6,162億円を特別損失として計上した。

2016年度の業績見通しについては、全機停止している柏崎刈羽原子力発電所の運転計画が立たず予想が困難であるとし、売上高、経常損益、純損益ともに未定とした。