東京急行電鉄はこのほど、2015年度からの中期3カ年経営計画を策定し、その概要を公表した。将来の飛躍に向け、既存の事業やプロジェクトの強化、同社の強みが生かせる分野への積極的進出や成長領域への重点投資などを行い、収益性と効率性の向上をめざす内容となる。

東急電鉄が2015年度からの中期3カ年経営計画を策定

大型プロジェクトである渋谷再開発をはじめとする駅周辺の総合開発は引き続き推進し、沿線資産活用コンサルティング事業の強化や賃貸事業の拡充を図る。インバウンドへの取組みも進め、羽田空港アクセスの向上や観光・貸切バス網の拡充、免税・多言語対応、観光コーディネート機能の強化などを行い、訪日外国人旅行者を渋谷や沿線地域、東急グループの各施設へ誘致するための環境を整える。

ホテル事業ではホテルブランドの再編を行うとともに、インバウンド需要を見据えて大都市や観光拠点への新規出店を推進するという。海外展開も強化し、とくに東南アジアで現地パートナーとの連携などによる事業推進や事業機会の拡大を図るとした。

グループ内の各事業をたばねる「リテール事業部」を新設して強力なヘッドクォーター機能を持たせ、グループとしての総合力を発揮できる体制の構築にも取り組む考えだ。