JR西日本は30日、「SLやまぐち号」にSL全盛期の旧型客車を復刻した客車を新製投入すると発表した。1編成5両を新造し、山口デスティネーションキャンペーンを開催する2017年9月から運行開始する計画だ。

「SLやまぐち号」に投入される客車の外観イメージ(画像はすべてJR西日本提供)

客車5両のうち、グリーン車として使用する1号車は、当時の1等車マイテ49をモデルとして復刻。普通車の2~5号車は当時の3等車をモデルとし、2~4号車はオハ35、5号車はオハ31を復刻した車両となる。定員は5両合わせて約240名。

SLの音や煙を体感できるように開閉窓を設置するほか、1・5号車には開放型展望デッキを設置。3号車にはSLを体験しながら学べるフリースペースを設ける。ベビーカー置き場やバリアフリー対応トイレ、温水洗浄機能付きトイレなどの設備も取り入れ、昔の車両を復刻しつつも現代的な快適性を両立させる。

あわせて「SLやまぐち号」一部停車駅の改修にも着手。新山口駅SL停車ホームの床面や地福駅の駅舎内外装を昭和初期のレトロ調に改修する。仁保駅ではホーム待合室を移設し、急勾配前の準備作業を見学できるスペースを確保。津和野駅でもコンコースやトイレの改修を行う。これらの駅改修も、車両投入と同じ2017年9月までに完了する予定だという。

1号車展望室イメージ

1号車客室イメージ

2~4号車客室イメージ

5号車客室イメージ