実際に起きた経営者誘拐事件を描いたアンソニー・ホプキンス主演最新作『ハイネケン誘拐の代償』(6月13日公開)の予告映像が26日、公開された。ホプキンス演じる人質が、不気味な緊迫感を漂わせている。

『ハイネケン誘拐の代償』主演のアンソニー・ホプキンス

同作は、1983年に起きた巨大ビール企業「ハイネケン」の経営者誘拐事件をもとに、ダニエル・アルフレッドソン監督が映画化したサスペンス・ミステリー。世界屈指の大富豪であるフレディ・ハイネケンが、犯罪経験のない幼なじみの5人組に誘拐され、史上最高額(当時)の身代金が要求された事件で、映画では、大胆不敵な計画を実行した犯人たちが、次第に人質であるハイネケンに翻弄(ほんろう)され、歯車が狂っていくという、老練な人質と素人の誘拐犯たちのやり取りを描く。

今回公開された予告映像では、ホプキンス演じるハイネケンが犯人たちに要求を迫り、「これこそゲームだ」と、まるで人質に置かれている状況を楽しんでいるようにも見える。そしてそのゲームの勝者であるかのように「人生には2通りある。大金を持つか、大勢の友人を持つかだ。両方はありえない」と、悠々と語りだす。

このようなハイネケンの高圧的な姿勢と態度に、犯人の5人は戸惑い、さらには警察が動かないことに焦りだす。こうして次第に追い詰められ、ついにはハイネケンを殺すか否かで仲間割れを起こしてしまう。果たして事件の結末は――予告映像の最後に見える、ハイネケンの不敵な笑みが強く印象に残る内容となっている。

奪われた身代金の大半の行方が解明されていないなど、多くの謎を残している事件の真実に迫っていく本作。誘拐犯グループを演じるジム・スタージェス、サム・ワーシントン、ライアン・クワンテン、マーク・ヴァン・エウウェン、トーマス・コックレルという若手俳優が、ベテランのアンソニー・ホプキンスと対決する。


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