紀伊國屋書店と大日本印刷(以下、DNP)は19日、合弁会社「出版流通イノベーションジャパン」を2015年4月1日に設立すると発表した。両社の取締役会で決議した。

紙の書籍販売が縮小し、電子書籍においてもプレイヤー間の競争が激化する中、新会社では、出版流通市場の活性化および新しいビジネスモデルの創出を目指す。リアル書店とネット書店の「ハイブリッド戦略」を執る両社が互いのノウハウを共有し、日本の出版流通市場が抱える課題について、調査・分析および施策の検討を行ってくという。

具体的には、読者の利便性向上を目的とした電子/ネット書店のサービス強化、使いやすいポイントサービスの構築、仕入・物流業務システムの共有化・合理化・効率化、両社が保有する海外リソースを活かした新しいビジネスモデル、リアル書店とネット書店の相互連携による読者サービス向上などを予定している。

新会社の代表取締役社長には紀伊國屋書店の高井昌史氏、代表取締役にはDNPの北島元治氏が就任。出資金は1億円(資本金5,000万円、資本準備金5,000万円)で、紀伊國屋書店とDNPが半分ずつ出資する。