東京急行電鉄は2020年を目標に、東横線・田園都市線・大井町線の全64駅にホームドアを設置する。これにともない、田園都市線の6ドア車は4ドア車へ置換えとなる。

東急田園都市線の車両5000系。10両編成の車両18編成のうち、15編成に6ドア車(1編成あたり3両)が組み込まれているという

同社の路線のうち、目黒線の全13駅にホームドア、池上線・東急多摩川線の全22駅にセンサー付固定式ホーム柵が設置されている。その他の路線でホームドアがあるのは、2014年12月末時点で東横線3駅、大井町線1駅のみ。輸送障害の約8割を占める列車との接触事故を防ぐため、ホーム安全対策はこれまでも重要な課題と位置づけられてきたが、車両によってドア位置が異なるなどの課題があり、一部駅のみの設置にとどまっていた。

東急電鉄では、安定した鉄道ネットワーク構築と国内外の利用者が安心して利用できる駅をめざし、抜本的な対策といえるホームドア設置計画を加速させることに。その一環で、田園都市線で運用される5000系に組み込まれた6ドア車(45両)を4ドア車に置き換え、車両のドア位置の課題を解消する。これで従来の計画より10年以上早く、世田谷線・こどもの国線を除くすべての駅でホームドアまたはホーム安全柵が設置されるという。

東横線では今年度中に、代官山駅・武蔵小杉駅・横浜駅でホームドアが設置される予定。2015年度は新たに東横線菊名駅・新丸子駅と大井町線溝の口駅、他7駅でホームドア設置を予定している。来年度以降の設置駅については、改めて発表するとのこと。