『第65回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 12月31日19:15~23:45)のリハーサルが29日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われ、制作局エンターテインメント番組部の三溝敬志部長が報道陣の囲み取材に応じ、歌手・中森明菜の出場決定のいきさつを語った。

今年の紅白には、2010年から体調不良で活動を休止している中森が、12年ぶりに紅白に出場する。三溝氏は、「毎年声はかけていた。体調が回復されたこともあり、どういう形だったら(出演が)実るのかと話し合った」とオファーの経緯を話し、「ホールで歌っていただきたいとお願いしていて、本人もそのつもりだった」という。活動休止後、初の公の場になるが、中森のスケジュールの日程がつかず、米国のレコーディングスタジオから生中継となったことについて、「出ていただくとすればレコーディングをしている場所からという形に落ち着いた」と説明した。

「飾りじゃないのよ涙は」など数々のヒット曲を持つ中森は、新曲の「Rojo-Tierra-」(ロホ ティエラ)を歌唱予定となっており、三溝氏は、「アルバムの中で1番思い入れが深い曲。今の明菜さんの姿を見ていただけるのでは」と選曲の理由を話し、「『出る限りは生で歌う』と明言している。やる気に満ちて、張り切っていらっしゃると聞いている」と近況を報告。また、中森が出演することで、大トリを務める松田聖子との競演にも注目が集まっているが、「『ザ・ベストテン』世代としては、それができたら最高だが、出ていただくので精一杯。同じホールにいるのであれば提案したかった。難しいと思う」と残念そうに語っていた。

今年の紅白のテーマは「歌おう。おおみそかは全員参加で!」で、紅白合わせて51組が出場。紅組の司会は吉高由里子、白組の司会は嵐で、総合司会は有働由美子アナウンサーが務める。昨年は、白組が優勝し、通算の対戦成績は紅組29勝、白組35勝。