ダイハツ工業はこのほど、軽乗用車「ムーヴ」のフルモデルチェンジを発表した。あわせて報道発表会も実施され、新型「ムーヴ」「ムーヴ カスタム」などが展示された。

報道発表会の会場に展示された新型「ムーヴ カスタム RS "ハイパーSA"」

同車は「次世代ベストスモール」をめざして開発され、軽乗用車の本質である低燃費・低価格をベースに、基本性能を大幅に向上させたほか、軽初採用となる数々の先進装備も搭載している。2WDにおいて、NA車は31.0km/リットル、ターボエンジン車は27.4km/リットルの低燃費を実現した。

デザインにも個性を持たせ、「ムーヴ」は塊感・立体感のあるデザインで上質感と安心感を表現。「ムーヴ カスタム」は上級指向の意匠をめざして迫力や質感を底上げし、新グレード「ハイパー」も設定された。体へのフィット性とホールド性が両立した新シート構造なども採用され、長時間の運転でも疲れにくいドライビングポジションを保持する。

今回のフルモデルチェンジで、バックドアは縦開きに

外板樹脂化などで軽量化しながら、従来と同等の衝突安全性を確保した軽量高剛性ボディ骨格構造「Dモノコック」をはじめ、足回りの細部まで改良を加えた「Dサスペンション」、軽初のパワーモード切替ステアリングスイッチ「Dアシスト」など、「運転がうまくなった」と感じさせるほどの基本性能も実現したという。衝突回避支援システム「スマートアシスト」に新機能となる後方誤発信抑制制御機能を追加し、安全性向上にも努めた。

報道発表会の会場では、新グレードとなる「ムーヴ カスタム RS "ハイパーSA"」をはじめ、「ムーヴ X "SA"」やフレンドシップシリーズ(福祉車両)「ムーヴ フロントシートリフト カスタムX "SA"」などを展示。報道陣との質疑応答では、バックドアを従来モデルの横開きから縦開きへ変更した理由を聞かれる場面もあり、「縦開きへの要望が多かったことに加え、我々としても現在、リアハッチゲートの樹脂化を推進しております。ゲート自体が軽くなり、女性や高齢者でも楽に開閉できるようになったこともあり、今回から縦開きとしました」とのことだった。

新型「ムーヴ」「ムーヴ カスタム」は12月12日から全国一斉に販売開始され、価格は113万4,000~179万2,800円(税込)。「ムーヴ フロントシートリフト」もフルモデルチェンジされ、127万~157万円(税別)で発売される。