ゼロエンタープライズ・ジャパンは12月8日、「零戦里帰りプロジェクト」の一環として「零式艦上戦闘機=零戦(ゼロ戦)」を完成状態で展示するための仮組みを開始した。

「ゼロ戦」主翼操縦席部分

「ゼロ戦」は、第二次世界大戦期における旧日本海軍の主力艦上戦闘機で、今回仮組みが行われている機体は飛行可能な状態のものだという。

同機はアメリカのZero Enterprise Inc.(CEO: 石塚 政秀氏)が所有している。12月4日に航空機や部品の輸入販売・整備などを行っている日本企業・Japan General Aviation Service(JGAS)と同社との間で、同機を保管する格納契約が締結された。

同機はエンジン・主翼操縦席部分・機体尾翼部分の3つのパーツに分解の上、アメリカから日本に輸送された。現在、完成状態で展示するための仮組みが、JGASの「鹿児島航空機整備センター」の格納庫内にて12月8日から行われている。

「ゼロ戦」エンジン部分

「ゼロ戦」尾翼部分

同機は11月5日に入国が実現し、飛行可能な機体内部の構造などを見ることができる希少な状態であることから、11月21日~24日にさいたまスーパーアリーナで展示会が開催された。6,000人以上の人が会場に足を運んだという。

ゼロエンタープライズ・ジャパンは、終戦70年目となる2015年の国内飛行を目指す中で今回の格納契約に至ったという。現在3つに分解されている機体を完成状態で展示するため、年内に仮組みを終える見込み。

また、2015年初頭には米国A&P(米国航空機整備士)資格を有し、ゼロ戦の整備にも精通した整備士を招集する。有資格者のもと仮組み状態の機体を一旦分離し、飛行の実現に向けた本格的な組み立て作業を行い、2015年春までには完成させる計画とのこと。