俳優の岡田将生と生瀬勝久が、6日に東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで行われた舞台『皆既食~Total Eclipse~』のプレスコールに登場し、7日から始まる上演への意気込みを語った。

舞台『皆既食~Total Eclipse~』に出演する生瀬勝久(左)と岡田将生

本作は、20代前半で詩作を放棄し、短い生涯を終えたアンチュール・ランボーとデカダンスの教祖と謳われながら破滅に向かい孤独な老年を迎えたポール・ヴェルレーヌの放浪の日々を描いた問題作。『太陽と月に背いて』というタイトルで映画化されてから、20年経った今、蜷川幸雄が満を持して送り出す。

ピカソやゴダールなど名立たる芸術家に多大な影響を与えたランボーを務める岡田は、本作が初舞台。数々の舞台を踏み、演出家としても活躍する生瀬は、「天才」と岡田を絶賛する。本作は、長台詞が続く"台詞劇"のため、台本が長いのが特徴だが「彼(岡田)は、初日の読み合わせのときに、全部台本が入っていた」と生瀬は明かす。そして、「30年前の自分を見ているみたい」と話して会場を笑わせた。

「(アドリブで)何を仕掛けても受け止める。すごい」と次々に飛び出す、生瀬の褒め殺しに、困ったような笑顔を浮かべた当の岡田は、「今までに経験のないことなので緊張しています」と心境を明かす。そして、「千秋楽まで100%でできたらいい」と目標を掲げながら、「失敗する覚悟はできています。全力で頑張ります」と意気込んだ。演出を務める蜷川氏は、10月に行われる予定だったトークイベントを体調不良を理由に中止したこともあり、現在の体調が心配されたが、生瀬によると「パワフルです」という。「心配していましたけど、怒鳴られましたよ。お芝居がある限り、あの方は一生大丈夫です」と、生瀬は太鼓判を押していた。舞台『皆既食~Total Eclipse~』は11月7日~29日にBunkamuraシアターコクーン、12月4日~7日に大阪・シアターBRAVA!で上演