「累 ―かさね―」4巻巻末に掲載された「誘 ―いざな―」の告知。

松浦だるま「累 ―かさね―」のスピンオフ小説「誘 ―いざな―」が、12月15日に星海社より発売されることが決定した。マンガ家である松浦自らが、小説を執筆する。

これは本日10月23日に発売された「累 ―かさね―」4巻の巻末にて告知されたもの。小説「誘 ―いざな―」では、累の母親・淵透世の運命が描かれる。刊行に先駆け「誘 ―いざな―」を読んだミステリー作家の綾辻行人は、「このたび小説『誘』の原稿を読み、驚きを禁じえなかった。もちろん嬉しい驚きである」と作品を絶賛。綾辻に「漫画家離れした本格的な文章力」と言わしめた今作、ファンは発売を心待ちにしていよう。

「累 ―かさね―」は、醜い容姿から人に忌み嫌われてきた累が、他者の顔を奪うことができる口紅を手に入れるところから始まるサスペンス。イブニング(講談社)にて連載中だ。本日発売の4巻には購入特典も用意されており、まんが王、有隣堂ヨドバシAKIBA店、COMIC ZIN、アニメイトにてオリジナルペーパーを配布している。また、まんが王ではサイン本を限定35冊で販売。有隣堂ヨドバシAKIBA店では原画を展示する予定だ。

綾辻行人による推薦文

『誘』に寄せて
漫画『累』で話題沸騰(確かに面白い!)の松浦だるま氏だが、このたび小説『誘』の原稿を読み、驚きを禁じえなかった。もちろん嬉しい驚きである。漫画家離れした本格的な文章力(と書くと漫画家さん全般に失礼だけれど)で描かれる『累』の前日譚――「誘」の禁断の秘話は、伝奇ミステリとホラーの美味しさをしっかりと兼ね備えつつ、凄絶な“結末”と“未来”に向けて突き進む。お見事、である。