エプソンは2日、同社「プロセレクション」シリーズの新製品として、プロの写真家やアマチュアの写真愛好家を主なターゲットにしたプリンタ、「SC-PX5V II」を発表した。発売は11月上旬。価格はオープンプライスで、9万円台前後が予想される。

「SC-PX5V II」

型番が少々変更されたが、本機はPX-5Vの後継機にあたる。最大の特徴となるのは新しいK3インク「UltraChrome K3」だ。K3インクにはフォトとマットのブラックインクを搭載するが、この両者の黒濃度を増して、モノクロプリント、カラープリントとも色再現性を向上させている。

ボディサイズや重量は従来と変わらず、約W616×D369×H228mm、約15kg。ただし、フレームの剛性は約12%上がっており、より正確な用紙搬送とインクドロップを実現したという。本体の操作パネルは2.7型の液晶タッチパネルを採用。操作パネルがチルトするようになり、視認性が向上した。

プリントエンジンは解像度が5,760dpi、インクドロップが2pl。インク構成は従来と変わらず顔料8色だが、新インクの採用によりカートリッジは79番となった。ヘッドのノズル数は各180ノズルを搭載。公称プリントスピードはA3ノビで約153秒となっている。インタフェースはUSB 2.0、IEEE802.11b/g/nの無線LANに対応。

アプリケーションでも改良が見られる。キャリブレーションソフト「ColorBase」は用紙ごとに測色を行っていたが、新バージョンの「ColorBase2」では一度の測色で様々な用紙に対応できるようになった。また、測色器も従来のi1 Pro2やi1 iSisなど高価な製品に加えて、比較的安価なColorMunkiに新対応した。また、PhotoshopLightroomプラグイン形式のレイアウトソフト「Epson Print Layout」では、新たにモノクロ印刷時のプレビュー機能を追加している。