Logitech(日本法人名:ロジクール)は4月17日、同社のキーボードおよびマウスからChatGPTを利用するアクションを起こせる新ツールを発表した。現時点でこのツールは、英語版のLogi Options+アプリを通じて、対応するキーボードとマウス(MX、Ergo、Signature、Studioシリーズなど)で利用できる。さらに同社は4月中に米国と英国で、AIプロンプト・ボタンを備えたマウス「Logitech Signature AI Edition Mouse」を発売する。

Logi Options+を最新版にアップデートすると、デバイスの設定に「AI Actions」という新セクションが追加され、同セクションで対応するキーボードまたはマウスにChatGPTにアクセスするアクションを割り当てられる。選択できるアクションは「Open ChatGPT」と「Open AI Prompt Builder」の2つである。

「Open ChatGPT」を割り当てると、ボタンまたはジェスチャー操作で、ChatGPTのウインドウがポップアップし、Webブラウザに移動してChatGPTを開くことなく、すばやくChatGPTを利用できる。

「AI Prompt Builder」は、対話型AIを用いたテキスト生成(要約、言い換え、翻訳など)を支援する機能だ。エディタやブラウザなど作業中のアプリケーションでChatGPTを使いたいテキストがあるときに、テキストを選択してAI Prompt Builderを割り当てたボタンまたはジェスチャーの操作を行う。

AI Prompt Builderには、Rephrase(言い換え)、Summarize(要約)、Reply(リプライ)、Create Email(メール作成)、Brainstorm(ブレインストーミング)など、よく使用される定義済みレシピが用意されている。

例えば、Summarize(要約)のレシピでは、ツール内で生成するテキストの長さを文字数やリスト数で指定し、難易度メニューから「シンプル」「中間的」「アドバンス」「テクニカル」「子ども向け」「指定なし」のいずれかを選択するだけで、プロンプトを入力することなくテキスト要約を得られる。ユーザーが独自のレシピを作成することも可能であり、ChatGPTを用いたテキスト生成をよく利用しているなら、AI Prompt Builderを活用することで作業を効率化できる。

Logitech Signature AI Editionマウスは、デフォルトでAI Prompt Builderの起動が割り当てられた「M750ワイヤレスマウス」である。価格は49.99ドル/54.99ポンド。

現在のところで、Logi Options+で利用できる対話型AIサービスはChatGPT(無料プラン/有料プラン)のみだが、Logitechは将来的に他のAIツールを追加することを計画している。