アサツー・ディ・ケイは8月28日、「ADK 日本人の平均調査」の調査結果を発表した。同調査は5月17日~31日、15~69歳の男女6,032人を対象に行われた。

「家族それぞれとの距離」(現実と理想)

"家族と近づきたい"心理が浮き彫りに

「あなたと近くの人との心理的な距離を『m(メートル)』で表現したとき、『理想の距離』と『現実の距離』はどのくらい?」と聞いたところ、家族の中で最も現実の距離が遠いのは「父親」(119m)という結果となった。119mは、スキージャンプのK点(長野オリンピック・ラージヒルにおいて120m)に迫る距離となっている。

現実の距離が最も近いのは「ペット」(34m)で、理想の距離が最も近いのは「子ども」(24m)、理想の距離が最も遠いのは「兄弟・姉妹」(76m)という結果となった。また、どの家族に対しても、理想の距離の方が現実の距離より近く、「家族ともっと近づきたい」という心理が浮き彫りとなった。

母親は子離れ上手?

「子どもとの距離」に注目すると、女性は20代において理想の距離と現実の距離が等しく、また最短の6mとなる。女性の年代が上がるに従って距離は遠くなり、60代では現実の距離「70m」、理想の距離「54m」と、子離れしていく様子がうかがえる。

男性の場合は、30代において現実の距離が最短の13mとなるが、同年代での理想の距離は7mと、6m離れている。年代が上がると、理想の距離は近いままで現実の距離が広がっていき、60代では現実の距離「58m」、理想の距離「24m」と、その差は34mに。子離れが難しい父親の様子をうかがえる結果となった。

「子どもとの距離」(現実と理想)

10代は「父親ともっと近づきたい」

「父親」は現実の距離が「119m」と家族内で最も遠く離れた結果となったが、理想の距離は「64m」で、60m近くのギャップがある。

性・年代別に見ると、10代女性にとっての父親との現実の距離は「153m」で、理想の距離は「69m」だった。理想と現実の距離に84mのギャップが生じており、この差は全ての性・年代において最大の距離となっている。

10代男性においても、現実の距離「132m」、理想の距離「64m」と大きなギャップが生じた。10代の男女が、心の中では「父親ともっと近づきたい」と思っている傾向が明らかになった。

また、父親との現実の距離が最も広がるのは男女ともに「40代」で、父親の高齢化や他界などにより、現実の距離が遠ざかるものと見られている。

「父親との距離」(現実と理想)

「親友より彼氏が大事」はもう古い?

「親友」と「恋人」との理想の距離については、20代女性では「親友」(36m)より「恋人」(10m)を近くに感じたいという結果となり、3倍以上の差がついた。一方で、10代女性では5mの差しかなく、10代女性にとって親友と恋人は同等に近い存在となっていることがわかった。

「親友」と「恋人」との理想の距離を10代女性と20代女性で比較