東司祭りの様子

静岡県伊豆市の明徳寺で8月29日、伊豆三大奇祭のひとつ「東司祭り」が行われる。

トイレに貼る札や祈祷済みパンツも販売

同祭りは、約500年前から祀られる「東司(とうす・トイレのこと)」の守護神で、不浄のものを浄化し清める烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)の例大祭として行われるもの。"下のお世話にならない極楽浄土"を祈願する、全国でも珍しいお祭りとなっている。

お参りの方法は、境内にある男性のシンボルの形をした「おさすり」をさすったり、地面に格子状の溝がある「おまたぎ」と呼ばれるモニュメントにまたがるもの。これにより、生涯「下の病気」にかからないと言い伝えられている。そのほか、トイレの壁に貼る札や、祈祷済みのパンツも販売されるほか、夜には約300発の花火が打ち上げられる。

なお、禅宗で「東司」は、風呂や座禅を行う場所とともに「三黙道場」のひとつと言われ、一切私語が禁じられている修行の場。また、烏枢沙摩明王はこの世の不浄を清浄とする明王で、転じてトイレの神様として祀られている。