"沖縄タイム"ゆえに戸惑いもある!?

上京して「満員電車って思っていたよりもっと満員だった」などと、地元とほかとの違いを実感した人もいるだろう。その一方、地元では当たり前だったことがほかでは通じなくてびっくり! ということもよく聞く話だ。そこで今回、実際に他地域でびっくりしたことを沖縄出身者に聞いてみた。

■(他地域の人は)歩くのが速い。歩く距離が尋常じゃない。この距離ならクルマでしょ! って時でも歩いている(自由業/27歳/女)

■(沖縄には)スタバでもなんでも駐車場がある(販売職・サービス系/28歳/女性)

こちらはクルマ社会・沖縄ならではの声。18歳になるとすぐに免許を取得、家によってはひとり1台というところもあるようなので、歩いている時間があったらクルマでビュンっと行きたくなるのも分かる。筆者が沖縄で道を尋ねた時も、「遠いからタクシーを拾いなさい」とアドバイスしてくれたおばあちゃんがいた。歩きの速さへの指摘は、南国特有のゆったりとした時間が流れる"沖縄タイム"も関係しているのかも。

■(他地域では)バスに定刻があること。基準になる時間があること(会社員/59歳/男性)

■(他地域では)バスが時間通りに来る(フリーター/26歳/女性)

■(沖縄では)バスに乗る時、手を上げる(事務系専門職/24歳/女性)

逆に言うと「時間通りに来ないのか」と思う人もいるだろう。そう、どうやら来ないようだ……。クルマ社会ゆえにバスの需要は相対的に少なくなると言えそうなので、乗る時はちゃんと手を上げてアピールするのがかかせないのかもしれない。

■(他地域は)自転車が多い。沖縄の人はほとんど乗らない。乗ってる方が恥ずかしい(専門職/27歳/女性)

クルマ社会が徹底されると自転車にも乗らないよう。そもそも灼熱の太陽が降り注ぐ沖縄では、自転車は心地いいものではないのだろう。とはいえ、4,500人以上もの人が参加する「ツール・ド・おきなわ」など、全国屈指の自転車イベントがあるのも沖縄だ。沖縄を自転車でめぐる楽しさは、県外の人だから味わえるものなのかもしれない。

■(沖縄では)待ち合わせ時間に家を出ること。ここ(他地域)でやると怒られる(事務系専門職/24歳/女性)

■沖縄で「またあとから行くね~」と言うと後日のことだが、他県の人は「同日のあとの時間」のことだと思うらしい(主婦/58歳/女性)

確かに、筆者の友人の沖縄出身者も「東京での生活で一番気を使うのが時間の約束」と話していた。もし、絶対に遅れると困るという時は、ちょっと余裕をもった時間で約束をした方が安心だろう。また、「あと」という感覚にも時間の開きがあるようなので、今日か後日かまで確認した方が無難そうだ。

■(沖縄は)居酒屋が11時とかに閉まり、24時間営業のお店も少ない(フリーター/26歳/女性)

■沖縄は繁盛店への行列がない。待てない(主婦/55歳/女性)

沖縄に限らず、地方と都会のギャップとして言われることがこれだ。実際、深夜・24時間営業は自然に反した生活を支えるサービスと言えるので、必要としない社会の方が本来あるべき生活のスタイルと言えるだろう。高層ビル群の明かりや店のネオンがまぶしい夜よりも、星が瞬く夜の方が魅力的である。

■(他地域では)夏も湯船につかること(自営業/28歳/男性)

■(他地域では)卵焼きが甘いこと。沖縄には甘い卵焼きはない(主婦/55歳/女性)

■白い砂浜が当たり前だと思ってたけど、黒い砂浜を見て驚いた(販売職・サービス系/28歳/女性)

沖縄に昔からある家だと、そもそもバスタブがないということもあるそうだが、今日ではバスタブがある家が一般的だという。そのほか、「特にない」(営業職/33歳/男性)という人もいたが、「データで見る沖縄県」でも分かるように、どの県とも似ていない独自の風土を持つ沖縄ゆえに、文化の違いに驚く沖縄県民も多いようだ。

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