新生銀行はこのたび、レノバなどが出資する合同会社が栃木県那須塩原市に建設する、発電容量合計約24.8メガワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)に対するプロジェクトファイナンスを組成し、係る融資関連契約を5月28日に締結したと発表した。

このプロジェクトファイナンスは、同行がシンジケートローンとしてアレンジし、同行、足利銀行および常陽銀行が参加、建設にかかる費用のうち総額約75億円を融資するもの。

同事業は、レノバが事業計画策定の段階から開発プロセス全般を主導し、他の1社と共同で発電事業者となる合同会社を設立、栃木県那須塩原市内の民有林約37ヘクタールを活用して、2017年9月の運転開始を目指している。

レノバは再生可能エネルギー事業の開発やプラスチックリサイクル事業を展開し、メガソーラー事業でも、これまでに茨城県潮来市、千葉県富津市、静岡県菊川市など4カ所で発電所を着工もしくは運転開始していて、同行と組成するプロジェクトファイナンスは同事業が3件目となる。同事業においては、同行はメガソーラー事業におけるプロジェクトファイナンスの実績を活かし、アレンジャー(主幹事)兼エージェント(貸付事務代理人)としてシンジケートローンを組成した。

同行では、第二次中期経営計画における法人向け業務戦略の一環として、再生可能エネルギー事業を重点分野の一つと定め、2012年度より、同事業に対するプロジェクトファイナンスおよびそのアレンジ業務への取り組みを進め、これまでに多数の案件に対するファイナンスを組成しているという。再生可能エネルギー事業は、エネルギーの地産地消の推進にもつながることから、今後とも、地域金融機関との連携を強化し、地域活性化につながるプロジェクトを後押ししていくという。また、事業性を評価したキャッシュフローベースのファイナンスの提供により、再生可能エネルギーなど、新たな事業分野に参入する成長企業に対するサポートを強化していくとしている。