出世大名家康くんも、ウナギ放流事業を応援!?

浜名湖下りウナギ放流事業全体会議(事務局・浜名湖水産業振興協議会)はこのほど、今秋、約200キロのウナギを放流することを決定した、と発表した。

ウナギの保護と、「浜名湖うなぎブランド」の資源回復を目指す

土用の丑の日も間近に迫るなか、6月12日に国際自然保護連合(IUCN)が、絶滅の恐れがある野生生物を評価したレッドリストで、ニホンウナギを絶滅危惧種に分類した。同放流事業は、絶滅危惧種であるウナギの保護と、「浜名湖うなぎブランド」の資源回復を目指し、前年度と同様に実施するものとなる。

浜松市は100年以上の歴史を持つウナギ養殖の発祥の地であり、ウナギの蒲焼きの年間支出額も全国1位となっている。同事業では、産卵のため浜名湖を下る親ウナギ(下りウナギ)を漁師から買い上げて放流し、やがて孵化して黒潮に乗って戻ってくるシラスウナギの資源回復を図るという試みを行っている。また、ウナギの食文化を守るためにも、この試みが功を奏すことを期待しているという。

今年は全国的に右肩下がりだったウナギの国内養殖量が回復しているとの報道もあり、「浜名湖うなぎ」も同様に養殖量の回復に伴い卸価格が下がっている。ウナギの稚魚が成魚になるまでには半年程度の期間が必要であり、養鰻業者が安価に仕入れた稚魚は、6月頃から続々と店頭に並ぶ予定となる。

また、2013年の「ゆるキャラ グランプリ」で準グランプリを獲得した、浜松市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」のちょんまげをよく見ると、「浜名湖うなぎ」がいる。徳川家康公と同様に、家康くんの出世運も"うなぎ"のぼり中となっている。