俳優・大泉洋の主演で、漫画家・花沢健吾の人気作『アイアムアヒーロー』が2015年公開に向けて実写映画化されることが3日、明らかになった。

映画『アイアムアヒーロー』に出演する長澤まさみ(左)、大泉洋(中央)、有村架純

原作は、2009年に漫画雑誌『ビックコミックスピリッツ』(小学館)で連載開始後、14巻で400万部を突破した漫画。『GANTZ』の佐藤信介監督が、『図書館戦争』や『ラッキーセブン』でもタッグを組んだ脚本・野木亜紀子氏とタッグを組み、VFXと特殊メイクを駆使する神谷誠氏が特撮を担当する。撮影は6月上旬から8月頃まで行われ、韓国の廃アウトレットモールでの大規模ロケも予定している。大泉が演じるのは、さえない非モテ男子の主人公・英雄。パニック状態に陥った街で英雄と共に逃げるヒロインの女子高生・比呂美を有村架純、看護師としての知識をもとに大胆な行動に出る藪を長澤まさみが演じる。

35歳になっても漫画家デビューを夢見ながらダラダラと過ごしていた英雄はある日、同棲中のてっこに愛想を尽かされ追い出されてしまう。後日、謝るためにてっこのもとを訪れたが、謎のウィルスに感染してZQN(感染者・ゾンビ)と化したてっこに襲い掛かれ、趣味で所持していた散弾銃を手に逃亡。道中で出会った比呂美と助け合いながら、ZQNとなった人々が溢れる街で逃げ続けるが、比呂美は歯のない赤ん坊ZQNに噛まれて、人間に危害を加えない「半ZQN・半人間」状態に。2人は避難民が集まるショッピングモール屋上にたどりつき、そこで男勝りな看護師・藪と出会う。

主演の大泉は、「とても人気のある漫画ですので、原作のファンの皆さんの期待に応えられるよう佐藤監督や最高のスタッフとともに全力で頑張ります」と意気込み、「どうか皆さん僕がZQNに食べられないよう祈っていてください。いやぁ~ZQN怖ぇ~」と作品の世界観をアピール。ヒロインの有村も「大泉洋さん演じる主人公がヒーローに変わっていくように、私自身もこの作品を通して成長していけたらと思っています」、長澤も「新しくて面白いものになる確信をしています」とコメントを寄せた。

また、原作者の花沢氏は「まず、読ませていただいた脚本が素晴らしく、佐藤監督の映像表現も素晴らしいのでお任せしたいと思いました!」と絶賛し、「そして出演者の皆さんも非常に魅力的なので映画版アイアムアヒーローはどのように進化するのか。今から楽しみです!」と期待。佐藤監督は撮影開始を前に、「主人公にある種の共感を覚えたり、価値観が変わった社会の中で、今の世界で生きるとはどういうことかを描きます」と語っている。