米Microsoftは5月28日(現地時間)、Windowsストアアプリ版およびWebサービス版のBing Mapsに4つの新機能を加えたことを発表した。同社は2013年12月からBing Mapsに3D表示や歩行者視点機能を加えた「Bing Maps Preview」を公開していた。今回の発表はプレビュー版からのメジャーアップデートを知らせる内容だ。

3D表示でルート案内を実行した様子。他の検索スポットと異なる配色を用いて見やすくなった

新機能の1つめは、Bingプラットフォームを利用し、過去に検索した場所や住所を提示する仕組みだ。お気に入り機能は過去にも使用できたが、今回はシームレスに目的地の検索が可能になる。また、人気スポットの検索では利用する国ごとに著名なランキングサイトのデータを用いて、そのスポットを5段階の星評価で示す。米国ではYelpの「TripAdvisor」、日本では「食べログ」の評価を基にする。

キーワード検索の結果に星マークが付いているのは、お気に入りに登録した場所だ。また、検索キーワードの自動補完も行われる

検索したスポットを5段階で評価する。日本における評価データの提供元は「食べログ」だ

2つめの新機能は、ある場所を「お気に入り」に登録する際にニックネームを追加できるようなったことだ。登録した情報は自動的にローミングされ、、複数のWindowsデバイス間で共有できる。なお、ローミングの有無は「個人設定」で制御可能だ。

「地図」のお気に入り登録画面。新たに「ニックネーム」が加わり、検索やルート探索時に活用しやすくなった

3つめは迅速な検索機能。画面の右上に検索ボックスを用意し、お気に入りや過去の履歴からスポットを選択しやすくなっている。また、検索結果をクリックするだけで、そこを出発地/目的地としたルート案内も実行可能になった。

こちらもバージョン2.1.2922.2139に更新したばかりの「地図」。右上の検索ボックスは常に表示されている

テキストボックスをフォーカスすると、過去の検索履歴やお気に入りを列挙する

検索結果からは、その地点を起点/終点としたルート検索も可能だ

そして、4つめは3D表示機能。同社の説明によれば、バージニア州リッチモンド、ロードアイランド州プロビデンス、テキサス州オースティン、アリゾナ州ツーソン、フロリダ州ジャクソンビル、ネブラスカ州リンカーン、ネバダ州ラスベガス、ネバダ州リノ、フロリダ州デイトナビーチの9カ所が新たに加わり、計96の都市に対応した。日本の都市は含まれていない。

アプリケーションタブに「EXPLORER 3D」が加わり、対応する都市の3D表示が可能になる

バレンシアやミュンヘンといった有名な都市はカテゴリーからも選択可能

日本語環境で「地図」を利用したところ、アプリケーションタブに「EXPLORER 3D」は現れなかった

Web版のBing Mapsには「概観図」が加わり、建物の3D表示も可能になっている

2013年12月にリリースした「Bing Maps Preview」。3D表示や歩行者視点機能が加えられた