映画『オー!ファーザー』の初日舞台あいさつが24日、都内で行われ、キャストの岡田将生、忽那汐里、佐野史郎、河原雅彦、柄本明と藤井道人監督が出席した。

映画『オー!ファーザー』の初日舞台あいさつに出席した岡田将生(左)と忽那汐里

本作は、伊坂幸太郎の同名小説を映画化したサスペンスコメディ作品。高校生の由紀夫(岡田)は、4人の父親がいるという複雑な家庭環境ながらも、それなりに楽しい毎日を過ごしていた。そんな日常が、次々と起こるきな臭い事件に包まれ、由紀夫は拉致監禁されてしまう。4人の父親は、大事な一人息子を救うことができるのか――というストーリーで、映画は全国公開中。

約5年ぶりの単独主演となった岡田は、自ら出演を希望した作品の公開に、「真っ白い服なのに、さっきコーヒーをこぼしちゃって。柄本さんも隣にいるし、こんなに緊張する舞台あいさつは初めて」と心境を吐露しつつ、「家族のあり方について、何か感じて頂けると思う」と胸を張ってアピール。そんな岡田を、父親役の佐野は「お父さん4人に囲まれて鬱陶しかったと思うけど、包容力がありました」と褒め称え、街の裏社会を仕切るフィクサー役の柄本は、「『悪人』の時は、思いっ切りコンクリートにぶつけられて頭に来たけど、とても真面目で悩む人」とエピソードを明かして、笑いを誘った。

舞台あいさつでは、ほかの仕事のために出席できなかった、父親役の宮川大輔、村上淳の2人から、さながらコントのようなビデオメッセージが届き、岡田は「本当に素敵なお父さんたちでしょ? 現場でも自由なの……。僕はまとめるのみ」と苦笑いする場面も。また、藤井監督はキャスト陣よりも年下ということもあり、撮影中の緊張でクランクアップ時に胃潰瘍で気絶したそうで、原作者である伊坂からの「とてもお気に入りの作品になった。楽しくて魅力的な映画」という称賛の手紙に安堵の表情。そんな藤井監督を幼少期から知っているという柄本は、「俺も監督をやった時、ラッシュを観て救急車で運ばれたよ」と優しくフォローしていた。