脚本家で俳優の宮藤官九郎が、4月14日にスタートする尾野真千子主演のフジテレビ系ドラマ『極悪がんぼ』(毎週月曜21:00~21:54、初回15分拡大21:00~22:09)で、約12年ぶりの連続ドラマ、フジテレビ月9としては約14年ぶりの出演を果たすことが29日、明らかになった。

約12年ぶりに連続ドラマに出演する宮藤官九郎

昨年は、NHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』の脚本家として脚光を浴びた宮藤は、それ以外にも俳優、作詞家、作曲家、映画監督、演出家、ミュージシャンなどさまざまな顔を持っている。宮藤にとって、レギュラーでは2002年の堂本剛主演『夢のカリフォルニア』(TBS系)以来、月9では中山美穂主演『二千年の恋』(2000年1月)以来の連ドラ出演となる本作は、ちまたにあふれる厄介事や無理難題に対処する裏社会エンタテインメント。主演の尾野をはじめ、椎名桔平、三浦翔平、仲里依紗、竹内力、板尾創路、宇梶剛士、小林薫、三浦友和といった豪華俳優陣が名を連ねる中、宮藤は元検事のヤメ検弁護士、豊臣嫌太郎法律事務所の所長・豊臣嫌太郎(とよとみいやたろう)を演じる。

豊臣は、カネのためなら汚い手を使ってでも依頼人を助ける悪徳弁護士で、「正義はカネで買うもの」がポリシー。しかしプライベートでは、ドMっぷり全開で、仲里依紗演じるスナックのママ・キリコに猛アタックして相手にされなくても、それが快感でまったくひるまないという個性的なキャラクターだ。

後藤博幸プロデューサーは、この役柄を「かなりクセのある難しいキャラクターです」と分析。「それだからこそ、脚本、演出、音楽などマルチに活躍されており、多彩な才能を持つ宮藤官九郎さんに演じていただきたく、出演をお願いしました」と起用の理由を明かした。宮藤は先日行われた初めての収録で、さっそく"ドMっぷり"を発揮。キリコにひざまずいて手を取り求愛するも「黙っとれ変態!」と一蹴されるが、ひるまず「もっと叱ってお仕置きして~」と手に口づけしようとして、キリコに蹴られるというシーンに挑んだ。

演じる上で、「生涯初の弁護士役。できるのか? できるんだろうか? 立ち位置とか、セリフとか、モニターチェックとか、もろもろ楽しめるのか?」という不安があったという宮藤。「キャストは百戦錬磨のつわものばかりだし、監督は河毛(俊作)さんだし、きっと優しく介護してくれるに違いない。皆さんの胸を借りて、胸から胸に飛び移りながら1クール乗りきろうと思います」と決意し、「がんばってるようにみえないようにがんばります!」と意気込んでいた。

『極悪がんぼ』に出演する宮藤官九郎(左)と仲里依紗