東京都中野区にサイクリストに特化した新築シェアハウス「ベロハウス」(Velo-House)がオープンする。現在、スタートメンバー7名を限定募集中で、入居開始日は3月21日を予定している。

ベロハウス外観

リビングで自転車のメンテナンスが可能

同シェアハウスは、西武新宿駅から各駅停車で15分の「西武新宿線野方駅」から徒歩5分の場所にある。近くには環七通りと新青梅街道が通っているが、シェアハウスは低層の住宅が立ち並ぶ場所に位置しており、落ち着いた環境となっている。

シェアハウスはテラス付きの1軒家。企画と設計を担当した申建築設計事務所の赤間太一さんによると、以前はこの場所にはアパートが建っていたという。土地の再活用を考えたオーナーが当初想定していたのは、2戸建ての賃貸住宅。しかし、赤間さん自身がサイクリストの住まい探しの難しさを強く感じていたということから、サイクリスト向けのシェアハウスが誕生するに至った。

共用リビングの駐輪スペース

シェアハウスは1階に共用リビングがあり、オランダ製壁掛け駐輪システムにより1人2台分の自転車を置くことができる。自転車を室内に持ち込むことを考慮して、共用部は土足スペースとした。リビングには工具が常備され、共用部で自転車のメンテナンスをすることもできる。また、玄関横には洗車のためのスペースも設けている。

自転車で帰宅した際は、前面道路から洗車スペースのあるテラスを抜け、駐輪スペースのあるリビングに直接自転車を乗り入れることができる。リビングにはクリートの着いた靴とヘルメットを置くことのできる収納が設けられているため、居室まで戻らなくてもサイクリングの装備を落とす一連の流れが完結できるよう設計されている。

入居者ごとの居室は、1階に1部屋、2階に6部屋設置。共用施設のキッチン、トイレ、シャワー、洗面台、洗濯機は、それぞれ2つずつ設置している。

個室EFタイプ

キッチン

メールやSNSを利用したコンシェルジュサービス

設計した赤間さんは、ガレージハウスのような無骨な空間にしないことにもこだわった。リビングの駐輪スペースの壁面には、イラストレーターが同シェアハウスのために描いたオリジナルのアートが飾られている。椅子もダイニングチェアーではなくソファーを使用するなど、ゆとりが感じられる空間となっている。

また、メールやSNSを活用して「サイクルコンシェルジュ」に自転車に関するアドバイスを受けられるサービスを提供する。自転車を扱う上での疑問点などをFacebook上のページやメールなどで、随時相談できるようになっている。

家賃は月額6万8,500円~7万7,000円。光熱水道インターネット料金を含んだ管理費が月額1万5,000円。運営会社がじかに募集を行うため、仲介手数料は不要とのこと。現在7名のスタートメンバーを募集しており、詳細は、Velo-HouseのWebサイトでも案内している。