ロシア開催のソチ五輪で、ロシアのアデリナ・ソトニコワ選手が初優勝を飾った

ロシアで開催中のソチ五輪で日本時間21日未明、フィギュアスケート女子シングルのフリーが行われた。地元ロシアの17歳、アデリナ・ソトニコワ選手が224.59で初優勝を飾った。連覇を狙ったキム・ヨナ選手(韓国)は2位、今大会注目を集めたユリア・リプニツカヤ選手(ロシア)は5位に終わった。日本勢ではフリーで自己ベストを出した浅田真央選手が6位、鈴木明子選手が8位で共に入賞を果たした。五輪初出場の村上佳菜子選手は12位だった。

地元ファンの大声援を力に変えて、ソトニコワ選手がフィギュア女子シングルでは初となる金メダルをロシアにもたらした。冒頭で3回転ルッツ-3回転トゥーループをきれいに跳ぶと、続く3回転フリップも高さ抜群。3連続ジャンプの3回目で着氷が乱れるシーンもあったが、基礎点が1,1倍になる後半4つのジャンプで着実に得点を重ねた。全体トップの技術点75.54を含むトータル149.95をたたき出し、前日2位につけていたショートプログラム(SP)から一つ順位を上げて、見事に栄光を手にした。

同じくロシアの15歳・リプニツカヤ選手は、体力の落ちる後半に5つのジャンプを組み込むという、リスクが伴うプログラムを決行。3回転ループ、3回転サルコウで転倒するミスもあり、トータル200.57の5位に終わった。

連覇を狙ったキム・ヨナ選手は、冒頭の3回転ルッツ-3回転トゥーループを含むすべてのジャンプをしっかりとまとめてきたものの、基礎点(57.49)がソトニコワ選手を4点ほど下回るなど得点を伸ばせず、トータル219.11。女子史上3人目となる連覇の夢はついえた。

『オペラ座の怪人』でフリーに挑んだ鈴木選手は、3回転ルッツ-2回転トゥーループ-2回転ループの連続ジャンプをしっかりと決める好スタートを見せた。後半の3回転フリップで転倒するなど、すべてのジャンプを決めることはできなかったが、円熟味のある大人のスケーティングで125.35点をマーク。SPとのトータル186.32点で、2大会連続となる入賞を決めた。

村上選手は3回転トゥーループ-3回転トゥーループや3回転フリップ-2回転トゥーループなどのコンビネーションジャンプを丁寧に決めるなど、見せ場はしっかりと作った。ただ、3回転ルッツの着氷に乱れが出るミスがあり、SPとフリーのトータル170.98点でフィニッシュ。SPからの順位を3つあげた12位で、初めての五輪を終えた。