ソニーは2月13日、Eマウントのレンズ交換式デジタルカメラ「α6000」を発表した。発売は3月20日で、価格はオープンとなっている。

パッケージは本体のみのものと、交換レンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」が付属する「パワーズームレンズキット」、それに加えて「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」が付属する「ダブルズームレンズキット」の3種類がラインナップされる。推定市場価格は本体のみが68,000円前後、ズームレンズキットが83,000円前後、ダブルズームレンズキットが108,000円前後。

「α6000」

ミラーレス一眼タイプの「α」シリーズでミドルクラスで、2012年1月発売の「NEX-6」や2012年11月発売の「NEX-7」の後継となるモデル。撮像素子に新開発の有効約2,430万画素"Exmor" APS HD CMOSセンサーを採用するほか、有機EL方式の電子ビューファインダー(EVF)を搭載する。"Exmor" APS HD CMOSセンサーに採用された最先端の半導体技術と最上位モデル「α7」と同じ画像処理エンジン「BIONZ X」を搭載することにより、精細感のある画像描写と高感度撮影時の低ノイズ化を実現した。また、撮像素子の隣接画素間のギャップをなくすオンチップレンズ構造を採用したことと、オンチップレンズの位置を光の入射角に合わせて最適化したことで、集光効率を高めている。

背面左上に有機EL方式のEVFを備える

BIONZ Xの高い画像処理性能により、デジタル特有の輪郭強調を抑えつつ高い質感の描写を行うディテールリプロダクション技術や、絞りに応じた最適なフィルター処理の適用によりボケやにじみの生じた点像を復元する回折低減処理、画像内のエリアごとに最適なノイズ低減を行うエリア分割ノイズリダクションが可能となっている。

AF性能も向上。撮像面位相差AFとコントラストAFを併用する「ファストハイブリッドAF」を採用する点は「NEX-6」と同様だが、従来はおおよそのピント位置まで位相差AFで合焦を行い、最終的なピント合わせをコントラストAFが行っていたが、「α6000」ではシーンによっては位相差AFのみでの合焦が可能となった。これにより、0.06秒という高速AFを実現する(CIPA準拠、プリAFオフ、ファインダー使用、「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」装着時)。さらに、位相差AF検出エリアが179点と撮像素子のほとんどのエリアで位相差AFを行えるようになった。

「NEX-6」同様にWi-Fi(無線LAN)接続を搭載。撮影した写真をスマートフォンやタブレット端末へワイヤレスで転送できるほか、「PlayMemories Camera Apps」でアプリを購入しての機能追加も可能だ。なお、NFC(近距離無線通信)機能にも対応しており、対応スマートフォンとワンタッチで接続設定を行える。

主な仕様は次の通り。撮像素子は有効約2,430万画素・APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)の"Exmor" APS HD CMOSセンサーで、マウントはソニーEマウント、対応感度はISO100~ISO25600、シャッター速度が1/4,000~30秒、連写速度は11コマ/秒(「Hi」モード時)となっている。

背面モニターは3型ワイド・約92.1万ドットの液晶方式(上90度、下45度のチルト可能)、EVFは0.39型・144万ドット表示、利用可能な記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ/XC-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCメモリーカード。動画の記録形式はAVCHDおよびMP4、動画の最大記録画素数は1,920×1,080ドット(フルHD)/60pだ。付属バッテリーでの撮影可能枚数は約360枚(CIPA準拠、液晶モニター使用時)。本体サイズは約W120×D45.1×H66.9mm(突起部含まず)、重量は本体のみで約285g、バッテリーとメモリースティック PRO デュオを含む状態で約344gとなっている。

なお、本製品は2月13日から16日まで神奈川・パシフィコ横浜で開催される「CP+2014」で展示される。

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