伊藤忠商事、近畿車輛、川崎重工の3社コンソーシアムはこのほど、香港の香港鉄路有限公司(MTR)から鉄道車両の改造や新車供給契約を受注したと発表した。契約金額は約11億香港ドル(約148億円)。2015年7月から新車の現地納入を開始し、2018年に完工予定。既存車両の改造も随時実施する。

過去に3社が納入したステンレス車両。今回の契約により、3社が改造を担当することに

MTRは2018年の完成をめざし、新規路線「沙中線(SCL)」のタイワイ~ホンハム間を建設中。SCL完成後は、MTRの既存路線である西鉄線と馬鞍山線の2路線がSCLを介して東西に結ばれ、新たに「東西走廊(EWC)」として運営される。

3社コンソーシアムは過去にもMTRに車両を納入しており、東鉄線では12両編成、西鉄線では7両編成、馬鞍山線では4両編成で運用されている。今回の契約により、コンソーシアムはこれらの車両をEWC路線の仕様に適合するための改造工事を行うほか、改造に必要な中間車36両を納入する。新製供給する中間車は、過去に納入した車両と同タイプのステンレス製車両。改造後は、各路線によって異なっていた編成が統一されるという。

3社は今回の受注について、「コンソーシアムの過去の契約での履行実績と納入した車両の高い信頼性が評価された」としている。