女優の藤村志保が、今月3日に背骨を圧迫骨折し、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』のナレーションを交代することが29日、同局からのFAXで明らかになった。

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の公式サイトより(「語り」として、藤村志保が紹介されている)

同局によると、藤村が圧迫骨折により、医師から「絶対安静」と診断されたため、収録を続けることが困難と判断。藤村は、すでに第6回(2月9日放送予定分)までの収録を終えているため、第7回(2月16日放送予定)からは、元NHKアナウンサーの広瀬修子氏が担当する。

このことを受け、藤村もコメントを発表し、「このたびは、関係者の皆様には多大なるご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます」と謝罪。「この大役を最後まで全うすべく努力する所存でおりましたが、担当医師のアドバイスに従い、治療に専念したいと思います」とつづり、「今後は、出来るだけ早く回復し、再び役者として皆様にお目に掛かれるように治療、リハビリにあたりたいと思っております」と復帰に向けての思いを伝えた。

一方、チーフ・プロデューサーの中村高志氏は、「播磨の母なる大地が、戦乱が続く世を嘆きつつ、乱世を終わらせる官兵衛を見守っている、というイメージで藤村さんにナレーションをお願いしてきました」と起用の経緯を振り返り、「今回のことはとても残念ですが、治療に専念していただき一日も早い回復をお祈り申し上げます」と願った。

代役を務める広瀬氏は、1968年にNHK入局し、2005年に退職。アナウンサーとして、ニュース、教養番組などの司会、『ラジオ深夜便』アンカー、『NHKスペシャル』などのナレーション、朗読などで幅広く活躍した。中村プロデューサーは、「NHKの番組のナレーターとして一時代を築いた方です。現在も、NHKの多くの番組のナレーションをお願いしています」と信頼を寄せ、「番組に溶け込みつつも、味わい深いナレーションをと思い、お願いいたしました」と起用の理由を明かした。