日本語の中には、意味を間違えて使いがちな言葉が多く存在します。言葉の本当の意味を知って、驚いた経験がある方も少なくないのではないでしょうか。そんな、間違えやすい言葉の一つと言われるのが「さわり」という言葉です。マイナビニュース会員の皆さんは、きちんと使えているのでしょうか。使い方と本当の意味を紹介します。

Q.「さわり」という言葉を使っていますか?

よく使っている 1.0%
使っている 7.6%
あまり使っていない 47.6%
使ったことがない 43.8%

■使っている人の意見

よく使っている
・「さわりだけでも教えてください」(37歳女性/建設・土木/技術職)
・「差し障りがある、という言葉づかいで、仕事を進めるうえで支障があるときに使うことがある」(32歳男性/学校・教育関連/専門職)
・「話などの最初の部分のこととして使っている」(24歳男性/医薬品・化粧品/技術職)

使っている
・「文章の出だしなどをさして、そのさわりはいまいちじゃないか、というように使う」(32歳女性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「口頭で自社製品の説明をするときに、さわりだけ、といいます」(34歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「最初の部分、または概略、という意味で説明してほしいとき」(40歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「『後で話がある』などと言われたときに『さわりだけでも教えてくれ』とお願いする」(30歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)

■意味は?

「さわり」を「触り」と書く場合の意味は、「人にさわること、その感触」です。実際に手を伸ばして触れることだけでなく、雰囲気に接したときにも使われます。この他、「話のさわりを」と言われたときには、「その話の中で一番盛り上がるところ、聞きどころ」を意味します。一方で「さわり」は、「障り」と書くこともあり、この場合は「差し支え、支障」といった意味となります。

「話の冒頭」という意味で、「さわり」という言葉を使う方も増えていますが、実はこれは間違いです。「さわりだけ説明してください」と言われたら、話の中で、最も大切な部分だけを要約して伝えるようにしましょう。「さわりだけ歌って」と言われた場合、歌うべきは「冒頭」ではなく「サビ」です。

とはいえ、「さわり」という言葉を普段から使っている方は1割にも満たないようです。また、言葉の意味は時代とともに変わっていくもの。会話の中で出てきたときは、相手がどんな意図で話しているかくみ取ることもコミュニケーションかもしれません。

調査時期: 2013年12月11日~2013年12月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性230名 女性270名
調査方法: インターネットログイン式アンケート