『ジョバンニの島』メインビジュアル

俳優の市村正親、女優の仲間由紀恵、ユースケ・サンタマリアといった豪華声優陣が、2014年2月22日に公開が予定されているアニメーション映画『ジョバンニの島』に出演することが明らかになった。

本作は「日本音楽事業者協会」(音事協)創立50周年を記念して、音事協が掲げる「プロジェクト21」のテーマでもある「21世紀に向けて、音事協ができる社会貢献とは何か」を熱考し、子供たちに"忘れてはいけないこと"を伝えるべくスタートした作品で、2014年2月公開へ向け現在制作の真っ只中。物語は、1945年の北方四島における実話をもとに、ソ連軍の進駐によって引き起こされる島民たちの過酷な運命を描いている。

監督は、『赤い光弾ジリオン』(1987年)、『天空戦記シュラト』(1989年)、『機動警察パトレイバー 2 the Movie』(1993年/演出、西久保利彦名義)、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年/演出、西久保利彦名義)、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(2008年/演出、西久保利彦名義)などで知られる西久保瑞穂氏、アニメーション制作はProduction I.Gが担当する。

発表された声優陣は、瀬能辰夫役に市村、佐和子役に仲間、英夫役にユースケ、さらにみっちゃん役に柳原可奈子、村長役に犬塚弘、現代の瀬能純平役に仲代達矢、現代の佐和子役に八千草薫。すでに発表されている横山幸汰(瀬能純平役)、谷合純矢(瀬能寛太役)、北島三郎(瀬能源三役)と合わせて、豪華声優陣が名を連ねている。

主人公・瀬能純平の父、瀬能辰夫を演じる市村は、「演じる辰夫と同じく僕も2児の父なので、主人公兄弟を自分の息子たちに置き換えてみたり、あるいは自分の子供のころを思い出したりして演じました」と、自身と重ねあわせながら演じつつも「厳格な父親である辰夫と自分は、実は正反対。役作りは苦労しましたが、過度な表現をせず僕らしさをだせるように努めました」と、役どころの難しさを吐露。辰夫、英夫と幼なじみの佐和子を演じた仲間は「私自身が戦後の空気を知らないこともあり、特に細かい緊迫感は現場で監督と会話をしながら演じさせていただきました。戦争が子供たちにもたらす非情さを、改めて映画を通して感じることができました」と話している。

また、ユースケと北島はアニメのアフレコに初挑戦。ユースケは「こんなにいい声をしているのに、なぜお話がこなかったんだろうと(笑)。僕が演じる英夫はひょうひょうとしたキャラクターですが、実は強い人物。初めてですが、やる以上はしっかりやらせていただきます」、北島は「とても楽しかったです。私が演じる源三は北の大地の漁師ということで、私とは共通点も多いので、感動するものがありました。私の祖父は日露戦争にいった人間ですが、源三のように思ったのかな、と感慨深いです」と、それぞれに初のアフレコを振り返った。

映画『ジョバンニの島』は、2月22日全国公開。

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