映画『スティーブ・ジョブズ』のジョシュア・マイケル・スターン監督の来日を記念したプレミアイベントが29日、東京・TOHOシネマズ六本木で行われ、ミュージシャンの小室哲哉がミニライブを行った。

左から、ジョシュア・マイケル・スターン監督、小室哲哉

同作は、アップルコンピュータの創業者で、2011年10月に亡くなったスティーブ・ジョブズの半生を描いた作品。21歳の時に自宅のガレージで創業して以来、次々とヒット作を生み出すも、その激しい性格ゆえに敵も多かったジョブズを1人の人間として描く――という内容で、映画は11月1日から全国公開。

初来日したスターン監督は「ジョブズは複雑で色んな面を持っていたけど、自分の人生は自分の手で築いていこうという人。彼に愛と敬意を込めてこの映画を作りました」と笑顔でアピール。一方、「Apple製品は、僕の音楽生活とは切っても切れない関係なので、この場に立てて光栄」とあいさつした小室は、普段使用しているシステムを持ち込み、globeの「Departures」とイーグルスの「Desperado」の2曲を披露。観客からの拍手喝采を浴びた小室は、「僕も音楽を何十年もやり続けてるので、頭に描いたモノを形にするという部分に共感する。彼はアーティストだと思う」と語り、「すごいレボリューションを起こして未来を作ってくれた」とジョブズの功績を称えた。

イベント終了後、報道陣の取材に応じた小室は、90年代からApple製品を使用していることを明かし、「1番大きな事は、iTunesが世界に広がったこと。彼の"せい"とは言わないけど、"おかげ"でレコードが無くなった。音楽業界を根底から1人で覆した」と感嘆。また、映画館での演奏は初めてだったそうで「あれだけの機材を持ち込んだのは前代未聞(笑)。共鳴が素晴らしくて、映画館でのコンサートも良いですね」と新体験に満足げ。小室は、2年前にくも膜下出血で倒れて療養中のglobeボーカルで妻のKEIKOについても触れ、「正直ゆっくりですね。ポンポン行けるものじゃないので、確実に一歩一歩、僕もケアをしながらやっています」と近況を報告し、復帰について「何とかみなさんに聴いてもらいたいとは思っています」とコメントした。

また、同イベントには、歌手の綾戸智絵、元AKB48の秋元才加、お笑いコンビ・キャイ~ンの天野ひろゆき、タレントのKONISHIKI、お笑いコンビ・トライアングルがゲストとして来場した。