独身生活の利点は「行動や生き方が自由」(写真はイメージ)

厚生労働省はこのほど、2013年版の「厚生労働白書-若者の意識を探る-」を公表した。今回は同白書の中から、「独身生活の利点」と「結婚することの利点」についての資料を紹介する。

独身の利点「行動や生き方が自由」が圧倒的

独身男女に独身生活の利点を尋ねた結果を見ると、何よりも男女ともに圧倒的に「行動や生き方が自由」(男性64.8%、女性71.2%)を挙げている。

また、男性の4人に1人は「金銭的に裕福」(27.9%)や「家族扶養の責任がなく気楽」(23.6%)を選んだ。女性は「広い友人関係を保ちやすい」(26.3%)も票を集めた。

「独身生活の利点」

結婚の利点「自分の子どもや家族をもてる」が増加

一方、結婚することの利点としては、男女とも「自分の子どもや家族をもてる」(男性32.6%、女性46.4%)を挙げる人が前回調査から顕著に増えており、男性では「精神的な安らぎの場が得られる」(男性31.4%、女性29.8%)を抜いて初めてトップの項目となった。

「結婚することの利点」

また、「社会的信用や対等な関係が得られる」(男性12.5%、女性6.5%)は減少傾向にあり、男性では1987年時点と比べると9.4ポイント減少している。「結婚に関する社会規範の弱まりが見てとれる」と同白書では分析。そのほか、「親や周囲の期待に応えられる」(男性15.6%、女性19.6%)、「愛情を感じている人と暮らせる」(男性12.9%、女性16.7%)が多く選ばれたほか、女性では「経済的余裕がもてる」(15.0%)も票を集めた。

同資料は、国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」および鎌田(2013)から厚生労働省政策統括官付政策評価官室が作成したもの。第9回(1987年)調査においては18~34歳未婚者、第10回(1992年)~第14回(2010年)調査においては18~39歳未婚者のうち何%の人が各項目を主要な独身生活の利点(2つまで選択)として考えているかを示す。グラフ上の数値は第9回及び第14回調査の結果となっている。