Mozillaは、オフィシャルブログ「The Mozilla Blog」で"Web"をセキュリティのプラットフォームとするために前進さていくための活動を報告、BlacBerryとのファジング手法の共同研究や、Mozillaのセキュリティチームが開発しているオープンソースのセキュリティツール「Minion」を紹介している。

BlackBerryとは、オープンソースのファジングフレームワーク「Peach v2」を共同で研究しており、Peachを使ったファジングの機能向上を目的に、WebGLやWebAudioなどのマルティメディアAPI、WebRTC用のプロトコル、フォント、や音声・ビデオ形式から画像形式などHTML5の機能に対するファジングテストを実施して、双方にメリットのある大きな効果を得ているとしている。

BlackBerryのセキュリティ対応担当役員兼脅威アナリストであるAdrian Stone氏からは、「セキュリティは業界全体の課題であり、一社が単独で解決できるものではありません。BlackBerry と Mozillaのセキュリティ研究者たちが、モバイルユーザとデスクトップユーザの両方に影響を及ぼすブラウザの脅威を事前に検出する、新しく革新的なツールの開発を共同で進めているのも、そのためです。この共同研究で、BlackBerry と Mozilla はお客様のセキュリティ保護を強化し、脅威の全貌をより適切に把握するという共通の目的達成に向けて協力し合っています」とのコメントも掲載されており、垣根を越えた共同研究のメリットをアピールしている。

また、Mozillaでは開発者向けにセキュリティプラットフォーム「Minion」を公開したことも明らかにしている。Minionは、無料のオープンソースで開発されており、プラグイン(Plugins)、タスクエンジン(Task Engine)、フロントエンドの3つのコンポーネントから成る仕組みで、ファジングとは異なる正確さとシンプルさを求めるセキュリティツールとして設計しており、今後も実用的なセキュリティツールを開発者に提供することで、Webセキュリティの強化を進めたいとしている。