米Microsoftが18日(現地時間)に発表した同社2013年度第4四半期(4月-6月)決算は、PC販売の不振が数字に現れたWindows部門と堅調なエンタープライズやクラウドの明暗が分かれた。

6月期の売上高は199億ドル(前年同期比10%増)、純利益は49億7000万ドル(前年同期は4億9000万ドルの赤字)だった。Windows RTを搭載したタブレット「Surface RT」の在庫調整費用として9億ドルを計上。非GAAPベースの営業利益は52億9000万ドル (同24%減)、1株あたり利益は29%減の0.52ドル。売上高、実質一株利益が市場の予想を大きく下回った。

Windows部門は売上高44億1000万ドルで前年同期比6%増。Windowsのアップグレードプログラムの繰延収入を除いた非GAAPベースだと6%減になる。Bloombergがまとめたアナリストによる同部門の売上高の予測は48億ドルだった。PC販売の不振に加えてSurface RTの在庫調整費用が響き、営業利益が同55%減の11億ドルと大幅に減少した。

エンタープライズおよびビジネス向け製品は好調を維持しており、Microsoft Business部門は売上高72億1000万ドル(前年同期比14%増)、営業利益が48億7000万ドル(同18%増)だった。Server & Tools部門は55億ドル (同9%増)で、営業利益が23億3000万ドル(同14%増)。SQL ServerとSystem Centerが二桁の伸びを記録した。

検索サービスのBingを運営するOnline Services部門は売上高8億ドル (前年同期比9%増)で、営業損失3億7000万ドルの赤字。XboxやXbox LIVEを手がけるEntertainment and Devices部門は売上高19億2000万ドル (同8%増)で、営業損失1億1000万ドルだった。

2013年度通期 (2012年7月-2013年6月)では、売上高778億4900万ドル (前年比6%増)、営業利益267億6400万ドル(同23%増)、1株あたりの利益は2.58ドル(同29%増)。非GAAPベースだと、売上高773億3000万ドル、営業利益269億5700万ドル、1株あたりの利益2.62ドルで、それぞれ前年度から4%増、5%減、5%減だった。

同社は今後の見通しについて、2014年度通期 (2013年7月-2014年6月)の営業経費の見積もりを319億から313億ドルに引き下げた。