5年ぶりに活動を再開したサザンオールスターズが、岡田准一主演の映画『永遠の0』(12月21日公開)の主題歌を担当し、新曲「蛍」を書き下ろしたことが12日、明らかになった。

映画『永遠の0』

6月25日に活動再開を発表したサザンオールスターズは、8月7日にファン待望のニューシングル「ピースとハイライト」をリリース。タイトル曲はフォルクスワーゲンのCMソングとしてオンエアされたほか、三井住友銀行のCMソングとして7月15日からオンエアされる「栄光の男」、原由子が作詞とボーカルを担当した「人生の散歩道」が収録され、全4曲のうちの残りの1曲の内容が明かされていなかった。

サザンオールスターズが主題歌を提供するのは、桑田佳祐が監督を務めた映画『稲村ジェーン』(1990年)の「真夏の果実」以来、23年ぶりのこと。「ピースとハイライト」に収録されることが決定した「蛍」は、桑田佳祐がオーケストラをバックに歌い上げるバラードとなっている。映画の制作サイドから主題歌オファーを受けた桑田は、制作途中の映像を見て強く共感。太平洋戦争を題材にした作品に寄り添いつつも、大切な人を亡くした人々の心情にも通じる、普遍的な平和な祈りが込められている。

同作は、累計280万部を突破した作家・百田尚樹の同名小説を原作に、岡田准一、三浦春馬、井上真央らが出演し、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズなどで知られる山崎貴監督がメガホンを取った。太平洋戦争時、"悪魔のゼロ"と呼ばれアメリカ軍を震え上がらせさせたパイロット・宮部久蔵(岡田准一)。天才的な技術を持ちながらも、誰よりも生きて帰ることを望んでいたことから"臆病者"とも呼ばれていた。26歳の青年・佐伯健太郎(三浦春馬)は、戦死した宮部が実の祖父と知り、彼をとりまく謎を究明していくうちに、ある驚愕の事実にたどり着く。

この作品に心を動かされた桑田。「現代を生きる私たちにも通ずる、そんな主人公・宮部久蔵の姿に非常に大きな感動をいただきました」と感想を述べ、「この映画の中に流れている『平和への祈り』のようなメッセージを、私なりに音楽という形を通じて、多くの方々に伝わっていくためのお手伝いが、少しでもできればと思っております。そして、この映画が大成功されることを心よりお祈り申し上げます」と語っていた。