JR北海道は16日、特急「北斗20号」の4号車床下から煙が出た事象(4月8日20時49分頃、函館本線八雲駅構内で発生)に関する調査結果を発表した。

JR北海道の特急「北斗」

今月9日に発表された事故直後の調査結果では、4号車の消音器に赤熱の形跡があること、エンジンの内部が破損して穴が開いていたことを発表。原因については、エンジン内部の破損により排気経路に潤滑油が漏れ出し、排気とともに消音器内に入り込んで異常燃焼し、その熱により消音器が赤熱したため、消音器付近から煙が発生したと推定していた。その後もエンジンが破損した原因について、さらに調査を行っていた。

このほど発表された調査結果によると、エンジンを解体調査した結果、燃料噴射ポンプ(エンジンに噴射する燃料の量を制御し、回転数を調整する装置)内のスライジングブロックという部品が折損していたとのこと。同社では、これにより燃料が多く噴射され続けたことから、エンジンがつねに過回転状態となった結果、エンジンの連接棒が破損し、シリンダブロックが破損したものと推定している。スライジングブロックが折損した原因については、引き続き調査を行うとしている。

JR北海道は今回の事象を受け、同型車両の部品の交換を行う。これにともなう車両変更により、4月19日まで特急「北斗」の一部列車で10~30分程度の遅れが発生する見込み。