トヨタ自動車は27日、同社の新しいクルマづくりの方針「Toyota New Global Architecture」(TNGA)の具体的な取り組み状況を公表するとともに、本社工場内に「パワートレーン共同開発棟」を、本社テクニカルセンター内に「風洞実験棟」を竣工したと発表した。

パワートレーン共同開発棟

TNGAの取り組み状況としては、低フード化・低重心化や、かっこいいデザイン、良好な視界確保、運動性能の向上などを実現する商品力の向上、グルーピング開発などによって部品・ユニットの共用化を進めて開発の効率化を推進、調達・生産技術・研究・開発等の各部門が一体となった活動を行い、シンプルでコンパクトな製造工程づくりと高い品質確保の実現、部品のグローバル標準規格への対応、車種・地域・時間をまたいだ「まとめ発注」をグローバルに実施して競争力を確保、といった内容が発表されている。

パワートレーン共同開発棟は、新組織「ユニットセンター」が4月1日に設置されるのに対応し、パワートレーンユニットの開発についても、ロケーションが点在していた研究・開発と生産技術の両機能を、本社工場敷地内に集約したとのこと。2月から運用が開始された同施設では、新技術や新工法を開発するための開発業務プロセスを変革し、卓越したパワートレーンユニット開発と、迅速な製品化の実現に繋げていくとしている。

風洞実験棟での車両計測風景

風洞実験棟は、車両の環境性能、運動性能や静粛性を一層向上させるため、本社テクニカルセンター内に竣工し、3月に運用を開始。大型送風機と実車走行状態を再現できるムービングベルトシステムを備え、市街地から高速走行時までの空力特性を高精度に評価できるという。