小田急小田原線代々木上原~梅ヶ丘間の上下線(約2.2km)が地下化され、途中の東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅の3駅で23日初電より地下駅での営業を開始した。地下化にともない、同区間に9カ所あった踏切がすべて解消された。

地下駅となった小田急線下北沢駅(写真左)・東北沢駅(同右)。当面は仮駅舎での営業に

代々木上原~梅ヶ丘間の地下への切替え工事は22日の終電後に行われ、翌朝より新たに地下線での運行がスタートした。

地下駅となった下北沢駅ホーム(小田急電鉄提供)

小田急電鉄は東京都が実施する連続立体交差事業と一体となり、東北沢駅以西の複々線化事業を進めている。このほど地下化された区間は、複々線化完成時には急行線(急行などが走行)として使用予定。今後は急行線トンネルの上の層で緩行線トンネル(各駅停車などが走行)が建設されることになり、今月より各駅間で掘削工事を開始するとのこと。

地下化された3駅のうち、世田谷代田駅は急行線に仮設ホームを設置しての営業に。東北沢駅は将来、島式ホームと緩行線の両側を急行線が通過する構造となる予定だが、複々線化の完成まではホームの幅を広げ、急行線に列車が停車する。下北沢駅の新しいホームは地下3階で、将来的にはここが急行線ホームとなり、緩行線ホームが地下2階に設置され、2層構造の駅となる。

なお、地下化された下北沢駅では、階段・エスカレーターはホームの小田原寄りのみに。京王井の頭線との接続も5分程度と、これまで以上に時間がかかることから、小田急電鉄ではホームページなどを通じ、下北沢駅の利用に際して、「小田原寄りの車両への乗車」「時間に余裕を持っての乗換え」の協力を呼びかけている。

使用されなくなった下北沢駅(写真左)と東北沢駅(同右)の旧ホーム

地上区間の線路はまだ残るも、踏切跡には柵が設置されている

22日の終電をもって営業終了となった代々木上原~梅ヶ丘間の地上区間は、翌朝にはすでに線路を囲うように柵が設置されていた。電車の通行は不可能となり、旧ホームも線路も前日まで電車が行き来していたとは思えないほど静まり返っていた。