2012年4月~6月に放送された特撮TVドラマ『非公認戦隊アキバレンジャー』の続編となる『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』の制作発表会見が4日、東京・秋葉原にて行われ、和田正人、荻野可鈴、澤田汐音をはじめとした主要キャスト、田崎竜太監督が登壇した。

左から田崎竜太監督、MoJo、山形ユキオ、内田真礼、荻野可鈴、和田正人、澤田汐音、愛川こずえ、穂花、桃井はるこ

2012年4月~6月に放送された『非公認戦隊アキバレンジャー』は、その名のとおりマニアの集う電脳とサブカルチャーの街・秋葉原が舞台に活躍する3人組のヒーローを描いた物語。東映制作で「戦隊」の名を冠しているが、従来の「スーパー戦隊」シリーズからは"非公認"扱いとなるセルフパロディ作品となる。"非公認"でありながらも随所に"公認"ネタが散りばめられ、子供向けヒーロー番組では、表現しにくいお色気要素やオタクネタなど大人向けの描写も多いこともあり、往年の「スーパー戦隊」ファンからも好意的に受け入られて人気を博している。

発表会に駆けつけたアキバレンジャー

発表会のオープニングには、アキバレッド、アキバブルー、アキバイエローが駆けつけるとともに、『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』のオープニングテーマを担当する桃井はるこ feat.山形ユキオ あんど MoJoも登場。番組タイトルと同名のオープニング曲が初お披露目され、詰めかけたファンを生ライブで盛り上げた。

続いて、東映の日笠淳プロデューサーが第2シーズンの概要を説明。「第1シーズンをすべて踏まえていない第2シーズン」と表現した日笠プロデューサーによれば、第1シーズンの前半戦で妄想と現実のねじれを描いたが、第2シーズンは、そのねじれの始まる前に敵を倒してしまい、そこから9カ月後が舞台。パラレルな過去を置いた現在が描かれるという。また、新登場の超アキバレッドは数話進んだところで登場し、前作の「モエモエズキューーン」を上回るギミックが用意されているらしい。(ヒントは超アキバレッドがもっている剣だという)

また、現実と妄想の繋がりは、堀川りょうが演じるツー将軍をキーキャラクターに挙げ「第1シーズンにあった妄想の現実に攻め込んでくるという構図を一度リセットしつつも、別の形で妄想と現実の混同を描けないかというテーマで制作しています」と明かしている。さらに今回は、第1シーズンよりもさらに過去のスーパー戦隊、いわゆる"公認"との共演も増えるようで、「アキバレンジャーの"公認"への愛が、第一シーズンからどこまでヒートアップしているか、ぜひ見ていただきたい」と自信を覗かせた。

そして、アキバレッド役の和田、アキバブルー役の澤田、アキバイエロー役の荻野、秋葉原にある戦隊カフェ「ひみつきち」の店長・葉加瀬博世役の内田真礼、「ひみつきち」のメイド・三田こずこず役の愛川こずえ、前作でアキバレンジャーを苦しめたセクシー女幹部・マルシーナ役の穂花ら主要キャストと田崎監督が登壇。まず「シーズン1は32歳、シーズン痛(2)は33歳。痛さがひとつ増しました! 赤木信夫役の和田正人です!」とあいさつした和田は 会場を見渡して「痛いのがいっぱい集まってますね! 信夫がいっぱいるなーおい!」と初っ端からハイテンションな煽り。そして「僕らの最終目標は日曜の朝日を浴びること!」といずれ戦隊"公認"シリーズのテレビ朝日、朝8:00枠に食い込むこと、さらには「僕はシーズン11くらいまで考えてます。特撮界の水谷豊になろうと思ってね」と野望を明かし、会場を沸かせていた。

続くアキバブルー役の澤田は、なんと中学2年生の若干14歳。その若さにざわめく会場だったが、澤田は緊張した面持ちでありつつも「一期のアキバブルーの日南響子ちゃん、事務所の先輩でもあるんですけど、響子ちゃんからブルーの意思を受け継いでせいいっぱいがんばりたいと思います!」と、いたってフレッシュ。引き続きアキバイエローを演じる荻野は、第1シーズンの心残りとして貧乳ネタでいじられたことを挙げ「第2シーズンも貧乳ネタが続かないことを祈ってます!」と発言すれば、和田が「これはおいしい、やめてください、どっち?」と切り返し、荻野は「半々な気持ち……」とはにかんでいた。葉加瀬役の内田は「今までどおりに3人を待つ"温かさ"は必要ですよね。ポジション的に大きな変化はないのですが、衣装や模様替えなどマイナーチェンジされています」と新「ひみつきち」について語っていた。

前回は女性戦隊もの衣装が多かったという愛川は「今回は男性ものが多くて、それに加えて新しい"ひみつきち"のエプロンにバージョンアップしています」と話し、このエプロンは和田によるデザイン。他にもイエロー/横山の衣装が前作の白と黄色のカラーリングが逆になり、レッド/赤木の私服の細かい部分が変更されたりと、今回は衣装も見どころとして挙げられていた。そして「モヤモヤズキューンという新しい武器でわたしも変身しますよ!」と宣言したマルシーナ役の穂花は、前作よりもさらにセクシーシーンが増えたそうで「あら、ここでも入浴シーンが……とか、去年もかなりカラダはってたなーと思ってたんですけど、今回はさらにカラダはってますね」と男性ファン必見のお色気シーンはさらに強化されているという。

オープニングテーマを担当した桃井は「アキバレンジャーはパロディだと思われがちなんですが、私は戦隊のトリビュートだと思ってます」と本作を表現するとともに、「痛カッコイイ曲にしたいなって。実は去年のイブとクリスマス、そして今年のお正月三が日を全部費やして作ったんです」というエピソードで、本作への並々ならぬ想いを吐露した。そして山形は「僕はアキバレンジャーのファンで、2は絶対に歌いたいと思っていたので、痛い痛い痛い痛いほどうれしいです、イェイ!」と喜びをあらわに。前作のオープニングは桃井と山形の2人だったが、第2シーズン制作にあたり桃井は「本編の中でも今回は"公認"様がたくさん出てくるということもあったので、歌の方にも"公認"が欲しくて……そしたらMojoさんが参加してくれることになったんです!」と山形に加えて、さらなる"公認"を渇望していたことを明かした。Mojoは「"痛"ボーカルってわけじゃなかったんだね!」と茶目っ気たっぷりに話しつつも「3人でやる意味がこの曲にはあったと思う」と自信を漲らせていた。また、桃井によれば、前作のオープニングがカラオケでもよく歌われていたことから「今回はこれが歌えたらすごいぞ!」と思われるよう、リズムの変化や転調など、より難解な曲調に仕上げているという。

『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』は、原作は八手三郎、脚本は荒川稔久、監督は田崎竜太と鈴村展弘、アクション監督を大橋明、キャラクターデザインをさとうけいいち、音楽を川井憲次が担当。BS朝日で4月5日(金)25:30~、サンテレビで8日(月)23:30~、TOKYO MXで8日(月)25:00~よりそれぞれ放送がスタートする。

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