厚生労働省は13日、「第1回21世紀出生児縦断調査」の結果を発表した。同調査は、2010年5月10~24日の期間に生まれた子どもの実態や経年変化の状況を継続的に観察し、2001年出生児との比較を行うというもの。今回は、2010年12月1日の状況について調査を実施した。調査方法は郵送、対象児は月齢6カ月、有効回答数は3万8,554人。

それによると、2010年出生児(第1子の場合)の母親の出産半年後の就業状況をみると、「無職」は62.7%、「有職(常勤、パート・アルバイト、自営業など)」は36.6%だった。

出産1年前に仕事をしていた母親は78.8%。このうち、出産後も仕事を続けていた母親は45.7%となり、2001年出生児の母親を対象とした前回調査の32.2%と比べると13.5ポイント増加した。一方、出産後に仕事を辞めた母親は54.1%で、前回調査の67.4%から13.3 ポイント減少した。

きょうだい数1人(本人のみ)の母の出産1年前の就業状況別にみた出産半年後の就業状況(出典:厚生労働省Webサイト)

出産半年後「無職」の母親に仕事をやめた理由(複数回答)を聞いたところ、「常勤」だった母親では「育児に専念したいため、自発的にやめた」が最多で40.7%。以下、「仕事を続けたかったが、両立が難しいのでやめた」が35.3%、「妊娠に関連した健康上の理由でやめた」が25.6%と続いた。同様に「パート・アルバイト」だった母親でも、「育児に専念したいため、自発的にやめた」が47.1%で最も多く、次いで「妊娠に関連した健康上の理由でやめた」が40.0%、「仕事を続けたかったが、両立が難しいのでやめた」が28.5%となった。

出産半年後「常勤」の仕事に就いている母親のうち、育児休業を取得している(取得済み・取得予定含む)割合は93.5%で、前回調査の80.2%から13.3ポイント増加。また、同様の条件の父親のうち、育児休業を取得している割合は前回調査比1.3ポイント増の2.0%だった。一方、「制度はあるが取得しない」母親および父親にその理由を尋ねたところ、ともに「職場の雰囲気や仕事の状況から」(母親35.9%、父親49.0%)が最も多くなった。

出生半年後「勤め(常勤)」の父の育児休業を取得しない理由

母親の喫煙状況について調べたところ、「たばこを吸っている」と答えた割合は前回調査の17.4%から10.4ポイント減り7.0%。年齢別に見ると、若年層で高くなっており、19歳以下では22.6%、20~24歳では16.9%に上った。また、室内での喫煙状況について見ると、「室内で吸う」は3.7%で前回調査の12.2%から8.5ポイント減少した。

一方、父親では「たばこを吸っている」割合は41.5%に上り、前回調査の63.2%から21.7ポイント減少したものの、高い数字を維持。また、「室内で吸う」と答えた父親は14.2%で前回調査の35.9%から21.7ポイント減ったものの、1割以上いることがわかった。