東京都は27日、「都民生活に関する世論調査」の結果を発表した。同調査は、8月24日~9月9日の期間に個別面接形式にて行われ、東京都在住の20歳以上の男女2,002名から有効回答を得た。

まず、暮らしは、昨年の今頃と比べて楽になったか、苦しくなったかを尋ねたところ、「変わらない」は61.6%で昨年より1.5ポイント増加。一方、「苦しくなった」は33.0%で昨年より1.7ポイント減少した。なお、「変わらない」は3年連続の増加、「苦しくなった」は3年連続の減少となっている。

続いて「苦しくなった」と答えた人にその理由を聞くと、最も多かったのは「営業不振などで給料や収益が増えない、または減った」でほぼ半数の49.8%。以下、「税金や保険料の支払いが増えた」が34.8%、「家族の増加や物価の上昇などで毎日の生活費が増えた」が21.3%と続いた。

現在の自分の生活に満足しているかとの問いに対しては、53.4%が「満足」(「大変満足している」と「まあ満足している」の合計)と回答。反対に、「不満」(大変不満である」と「やや不満である」の合計)とした人は42.0%だった。

東京は全般的に見て、住みよいところだと思うかと質問したところ、58.7%が「住みよい」と回答。それに対して、「住みにくい」は8.5%、「どちらともいえない」は30.4%だった。

東京に今後もずっと「住みたい」と答えた割合は76.2%(昨年より1ポイント増加)。反対に、「住みたくない」(昨年より1ポイント減少)は11.2%、「わからない」は12.6%だった。

東京に今度も「住みたい」と答えた人にその理由を尋ねると、トップは「交通網が発達していて便利だから」で75.3%。次いで、「東京に長く暮らしているから」が48.6%、「医療や福祉などの質が高いから」が29.3%となった。

東京都に住みたい理由(出典:東京都Webサイト)

一方、「住みたくない」と答えた人の中で最も多かった理由は、「生活費が高いから」で57.6%。以下、「人や車が多過ぎるから」が51.3%、「住宅が狭い・密集しているなど住宅事情が悪いから」が40.6%と続いた。

東京都に住みたくない理由(出典:東京都Webサイト)

都政への要望については、「防災対策」が54.9%で最多。次いで、「治安対策」が47.5%、「高齢者対策」が43.6%、「医療・衛生対策」が41.5%、「環境対策」が25.8%となった。

東日本大震災や東京都が公表した首都直下地震等による被害想定(2012年4月)を受け、備えを強化したものを聞いたところ、「飲料品や食糧など生活必需品や防災用品の備蓄」が最も多く58.3%。以下、「飲料品や食糧、ラジオなどの携帯」が38.1%、「避難場所や避難経路の確認」が36.7%、「家族や親戚、知人との連絡方法の確認」が31.6%と続いた。