NECライティングは11月19日、パイオニアのスピーカーテクノロジーを採用したLEDシーリングライト「CrossFeel」(クロスフィール)を発表した。発売は12月1日。価格はオープンで、推定市場価格は、8畳用が6万円前後で、12畳用が8万円前後。

商業施設やカフェなどでは、天井に埋め込んだスピーカーが良く使用されている。スピーカーを必要以上に目立たせず、インテリアとしては優れたスタイルだ。

パイオニアが2009年9月に発売した「ACCO」は、一般家庭でも天井埋め込みタイプのスピーカーを使えるようにした製品だ。「オムニエリアリフレクター」による広い指向性や、環境音と音楽とをミックスして再生する「サウンドスケープ機能」など、インテリアとオーディオを一まとめにしたようなシステムとなっている。

部屋全体にサウンドが広がる「オムニエリアリフレクター」

ただし、ACCOは、天井にスピーカーを取り付けるための穴を開ける必要があり、また配線も壁内を通さなければならない。つまり、新築時や、大規模なリフォームの際でないと、導入が困難な製品だ。

パイオニアのオーディオ機能を組み込んだLEDシーリングライト「CrossFeel」

シーリングライトの根元部分に2.1chのサウンドシステムが組み込まれている

CrossFeelは、LEDシーリングライトにACCOのテクノロジーを組み込んだ製品だ。天井に穴を開けなくても、シャワーのように部屋全体に降り注ぐサウンドを体験できる。スピーカーは、40mm径フルレンジユニットと77mm径サブウーファーを使用した2.1ch。アンプはデジタルで総合出力は20Wだ。Bluetooth 2.1+EDRに対応しており、iPhoneやAndroid端末などからワイヤレスで音楽を再生することができる。

また、ACCOのサウンドスケープ機能は、音だけの効果だったが、CrossFeelでは、これにシーリングライトの調色機能の効果をプラスした「シーン連動サウンド」機能が搭載されている。シーンは「おめざめ」「リフレッシュ」「だんらん」「くつろぎ」「リラックス」「おやすみ」の6種類で、光色は昼光色(6,500K)から電球色(2,700K)まで変化する(おやすみでは常夜灯)。

それぞれのシーンで、「鳥のさえずり」「せせらぎと小鳥」「サンゴ礁ビーチ」「小川の流れ」「夜のビーチ」「虫の声」の環境音をミックスすることが可能だ。さらに、おはようのシーンでは、高域と低域に伸びがあるサウンド、リラックスでは刺激的な高域を抑えたサウンドといったように、シーンに応じたイコライジングも行われる。

また、設定時刻の30分前から、徐々に光やサウンドがスタートする「おはよう」タイマーや、消し忘れを防ぐ「おやすみタイマー」機能も装備する。同社の照明器具ではお馴染みの、消灯後もしばらくほのかに光る「ホタルック」機能も採用されている。

シルバータイプのデザイン。写真はホタルック機能動作時

木目枠を採用したデザイン

製品には、2種類のデザインがあり、1つは枠がシルバーのタイプで、もう1つはライトオーク調木目枠を採用したタイプだ。定格光束は、8畳用が3,700lmで、12畳用が5,100lm。本体サイズは、シルバータイプがφ588×H167mmで、木目枠タイプがφ640×H146mmだ。重量は、シルバータイプが4kgで、木目枠タイプが4.9kg。

照明だけでなく、サウンドのコントロールもできるiPhone用のリモコンアプリ

付属のリモコン。こちらはサウンドのコントロールは環境音のみだ

製品にはリモコンが付属しているが、iPhone/Android用のアプリ「CrossFeelリモコン」を使用することで、すべての機能を利用可能だ。