自動車電装品の総合メーカーであるボッシュはこのほど、ドイツ自動車団体(VCD)の2012~2013年環境対応車番付で、ボッシュの天然ガスシステムを搭載したフォルクスワーゲン「eco up!」が1位になったと発表した。

「eco up!」はガソリン、天然ガスのどちらでも走行できるモデル。ボッシュとフォルクスワーゲンが協力し、燃料噴射テクノロジーを適合するなどして開発した。環境対応車番付の1~10位で、ガソリンと天然ガスのどちらでも走行できるモデルは「eco up!」だけだ。

同車はボッシュのコンポーネントを数多く搭載しており、エンジンマネジメントシステム、ガス / ガソリン両用インジェクター、温度センサー付き圧力センサーなどのボッシュ製パーツを採用している。同車の燃費は2.9kgの天然ガスで100km走行となっており、これをCO2排出量に換算すると、わずか79g/kmとなる。

天然ガスが燃焼により生じるCO2がガソリンより25%少ないことから、環境に優しい燃料として注目を集めている。バイオガスを燃料として使用した場合は、CO2排出量はさらに減少する。ボッシュではさらに、次の技術として天然ガスとターボチャージャーを組み合わせるダウンサイジングコンセプトを提案している。これが実現すれば、天然ガスエンジンの効率とパワーをさらに向上させられるという。